Adobe Illustratorでデザインを作成した後、CMYKモードで書き出したいのに、RGBモードに変換されてしまうという問題に直面することがあります。この記事では、CMYKモードのまま正しく書き出す方法をわかりやすく解説します。
1. CMYKとRGBの違いを理解する
まず、CMYKとRGBの違いについて理解しておくと便利です。CMYKは印刷に使用されるカラーモードで、シアン（C）、マゼンタ（M）、イエロー（Y）、ブラック（K）の4色を組み合わせて色を作ります。一方、RGBはディスプレイ上で使用されるカラーモードで、赤（R）、緑（G）、青（B）の光を組み合わせて色を作ります。
IllustratorではデザインがCMYKモードで作成されている場合でも、書き出す際にRGBモードに変換されることがあります。これを防ぐ方法を詳しく見ていきましょう。
2. 書き出し設定を確認する
IllustratorでCMYKモードのまま書き出すには、まず書き出し設定を正しく確認する必要があります。「ファイル」メニューから「書き出し」を選択し、「書き出し形式」を選びます。
「書き出し形式」で、例えば「PNG」や「JPEG」などの形式を選んだ場合、デフォルトではRGBモードで書き出されることが一般的です。これを回避するためには、書き出し形式で「PDF」を選ぶと、CMYKモードで保存することができます。
3. PDFでCMYKモードを維持する方法
CMYKモードで書き出す最も簡単な方法は、PDF形式で保存することです。PDFは印刷用途にも適しているため、CMYKモードで保存されます。
PDFで保存する際、以下の手順を踏みます。
- 「ファイル」→「別名で保存」を選択します。
- 保存形式で「Adobe PDF」を選び、「保存」をクリックします。
- 「PDFプリセット」を「PDF/X-4:2008」などに設定し、カラー設定が「CMYK」であることを確認します。
これにより、CMYKモードを維持したままPDFとして書き出すことができます。
4. 印刷用のカラープロファイルを設定する
印刷物に最適化されたカラーで書き出したい場合は、カラープロファイルを設定することが重要です。Illustratorでは「編集」→「カラー設定」を選び、使用するカラープロファイルを指定することができます。
適切なカラープロファイルを選ぶことで、印刷物とデジタル表示で色が正確に再現されるようになります。印刷物向けには、「US Web Coated (SWOP) v2」など、CMYKに最適化されたプロファイルを選択することをお勧めします。
5. まとめ
IllustratorでCMYKモードのまま書き出すには、書き出し形式をPDFに設定し、適切なカラープロファイルを選ぶことが重要です。PDF形式で保存することで、CMYKモードを保持したまま書き出すことができ、印刷に最適なデータが作成できます。
これらの手順を守ることで、デザインデータを正しく保存し、印刷用に最適化することができます。
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