Alight Motion(アライトモーション)で動画をエクスポートしたところ、編集画面では最後まであるのに、保存された動画が途中で終わっていたり、本来の半分ほどの秒数になっていたりすることがあります。エクスポート自体は完了しているように見えるため原因が分かりにくいトラブルですが、プロジェクト内の特定素材、端末のメモリ不足、重いエフェクトや多数の動画レイヤー、書き出し設定などを順番に切り分けることで原因を見つけられる場合があります。
最初に確認したいのは、保存された動画が毎回ほぼ同じ時刻で途切れるかどうかです。例えば60秒のプロジェクトが毎回31秒付近までしか正常に保存されないのであれば、30~31秒付近に配置された動画・音声・画像・エフェクトなどが書き出しを妨げている可能性があります。
この記事では、Alight Motion公式ヘルプが案内しているエクスポートトラブルの対処法を基に、動画が途中までしか保存されない場合に確認したいポイントを、データを失わないよう安全な順番で解説します。
- まず「プロジェクトの長さ」と「保存された動画の長さ」を確認する
- 最初にプロジェクトを複製してから原因を調べる
- 毎回同じところで途切れるなら、その時刻の素材を疑う
- レイヤーを一つずつ外すと原因を特定しやすい
- 動画・音声レイヤーが大量に重なる部分にも注意
- ぼかし・グローなど重いエフェクトを減らしてみる
- 端末を再起動してほかのアプリを終了する
- プロジェクト一覧からエクスポートしてみる
- 解像度・フレームレート・品質を下げてテストする
- アプリとiOS・Androidを最新状態にする
- iPhone・iPadならコーデック変更も候補になる
- 「半分になる=フレームレートが原因」と決めつけない
- 途中から後半だけを別プロジェクトでテストする方法もある
- アプリの削除・再インストールは安易に行わない
- おすすめの対処順序
- それでも直らない場合は公式サポートへ
- まとめ|動画が半分で保存されるなら「途切れる時刻」を手掛かりにする
まず「プロジェクトの長さ」と「保存された動画の長さ」を確認する
最初に、Alight Motionのタイムライン上でプロジェクトが何秒まで存在しているか確認します。例えば編集画面では0:00から1:00まであるのに、保存後の動画情報を見ると0:30しかない場合は、書き出し時に何らかの問題が発生している可能性があります。
一方、Alight Motion側でもプロジェクト自体が30秒になっているのであれば、エクスポートの問題ではなく、タイムラインやプロジェクトの長さを確認する必要があります。最終フレーム付近まで再生ヘッドを移動し、必要な映像・音声・テキストなどが残っているか確認しましょう。
また、「半分になる」という現象が毎回正確に半分なのか、それとも特定の秒数付近で途切れて結果的に半分程度になっているだけなのかも重要です。後者なら、途切れる時刻付近のレイヤーを調べることで原因を発見しやすくなります。
最初にプロジェクトを複製してから原因を調べる
エクスポートトラブルを調べる際は、いきなり完成済みプロジェクトからレイヤーを削除するのはおすすめできません。まずプロジェクト一覧から対象プロジェクトを複製し、複製した方をテスト用として使用しましょう。
これは非常に重要です。原因調査では動画や音声、エフェクトなどを一時的に削除して確認することがあるため、元データを残しておけば編集内容を失うリスクを減らせます。
Alight Motion公式ヘルプでも、エクスポート異常の原因となるレイヤーを調査するときには、プロジェクトを複製したうえでメディアレイヤーを一つずつ取り除き、低い設定でテストエクスポートする方法が案内されています。Alight Motion公式ヘルプ[参照]
毎回同じところで途切れるなら、その時刻の素材を疑う
例えば60秒の作品が毎回32秒で途切れるなら、32秒付近のタイムラインを詳しく確認します。その位置から新しい動画レイヤーが始まっていないか、複数の動画や音声が重なっていないか、重いエフェクトを使用していないかを確認します。
特定の動画素材自体が正常に処理できないケースもあります。Alight Motion公式ヘルプでは「Failed Starting Asset Reader」の原因として、使用しているメディアファイルが対応していない、あるいは素材が重く、エクスポートに必要なRAMが不足するといった可能性を挙げています。Alight Motion公式・素材読み込みエラーの説明[参照]
怪しい素材が見つかったら、複製したテスト用プロジェクトでそのレイヤーだけを一時的に削除または簡略化し、低画質でエクスポートしてみます。それで最後まで書き出せるようになれば、その素材またはその周辺の処理が原因である可能性が高くなります。
レイヤーを一つずつ外すと原因を特定しやすい
原因が分からない場合は、複製プロジェクトからレイヤーを一つずつ外してテストする方法が有効です。動画、音声、画像などを一つ外すたびに低画質でエクスポートし、どの状態なら最後まで正常に保存できるかを調べます。
例えば「動画Aを残した状態では30秒で途切れるが、動画Aを外すと60秒まで正常に保存できる」という結果になれば、動画Aまたは動画Aを使用している部分に問題があると判断しやすくなります。
Alight Motion公式も、エクスポート異常の切り分け方法として、複製したプロジェクトからメディアレイヤーを一つずつ取り除き、180p・低フレームレート・低品質など軽い設定でテストする方法を案内しています。原因を探す段階では画質よりも「最後まで書き出せるか」を確認することが目的です。
動画・音声レイヤーが大量に重なる部分にも注意
一つ一つの素材には問題がなくても、同じ時間帯に多数の動画や音声レイヤーを重ねていると端末の処理能力を超える場合があります。
Alight Motion公式によると、プロジェクト内の動画・音声レイヤーそのものに一律の個数制限があるわけではありませんが、端末側には同時に処理できる動画・音声ストリームの限界があります。そのため、特定区間で多数の動画を重ねるとエクスポートできなくなることがあります。Alight Motion公式・Codec Init Failed[参照]
例えば背景動画の上に人物動画、オーバーレイ、エフェクト用動画、装飾素材を何枚も重ね、さらに複数の音声を同時再生している部分だけで問題が起きるなら、レイヤー数を減らしたテストを行う価値があります。
ぼかし・グローなど重いエフェクトを減らしてみる
エクスポートでは、編集画面で再生できていたプロジェクトでも大量の処理能力やRAMを必要とする場合があります。特に高解像度素材を多数重ね、さらに複数のエフェクトを使用しているプロジェクトは負荷が高くなります。
Alight Motion公式のRAM不足に関する案内では、問題が起こる時間帯で同時に使用するエフェクト数を減らすことを推奨しており、特にぼかし、グロー、エッジ系のエフェクトは多くのリソースを必要とする場合があると説明しています。Alight Motion公式・RAM不足の対処法[参照]
問題の時刻付近に重いエフェクトが集中しているなら、複製プロジェクトで一部を無効化してテストします。正常に最後まで出力できた場合は、エフェクト数やレイヤー構成を整理してから本番用の画質で書き出す方法を検討できます。
端末を再起動してほかのアプリを終了する
プロジェクトに異常がなくても、スマートフォンやタブレットの利用可能なメモリなどが不足していると、エクスポートが正常に進まない場合があります。そのため一度端末を再起動し、Alight Motion以外のアプリをできるだけ終了した状態で試します。
特に動画プレーヤーや画面録画など、動画・音声関連のリソースを使用するアプリが同時に動作している場合は終了しておきましょう。
これはAlight Motion公式がエクスポートできない場合に案内している基本的な対処法でもあります。公式では端末を再起動し、ほかのアプリ、とくに動画プレーヤーやスクリーンレコーダーなどが同時に動作していない状態で試すことを推奨しています。Alight Motion公式・エクスポートできない場合[参照]
プロジェクト一覧からエクスポートしてみる
通常は編集画面からエクスポートしている人が多いと思いますが、Alight Motion公式はエクスポートトラブルがある場合にプロジェクト一覧から直接エクスポートする方法も案内しています。
公式案内では、プロジェクト一覧で対象プロジェクトのサムネイルを長押しし、画面左下の「Export」を選択します。この方法は編集画面から書き出すより使用するリソースが少ないとされています。
「編集画面からだと途中までしか保存されない」という場合でも、プロジェクト一覧からのエクスポートは一度試す価値があります。
解像度・フレームレート・品質を下げてテストする
1080pや高フレームレート、高ビットレートでエクスポートしている場合、端末への負荷は大きくなります。まず画質を落としたテストを行い、最後まで正常に保存できるか確認します。
Alight Motion公式でも、エクスポートできない場合には解像度、フレームレート、ビットレートに関係するQuality設定を下げる方法を推奨しています。
例えば最終的には1080pで保存したい作品でも、原因調査中は低解像度・低フレームレート・低品質にして構いません。低設定なら最後まで書き出せるのに高設定では途中で問題が起こるのであれば、端末の処理能力やプロジェクト負荷が関係している可能性が高くなります。
アプリとiOS・Androidを最新状態にする
古いバージョンのAlight Motionを使用している場合は、Google PlayストアまたはApp Storeから利用可能な更新がないか確認します。
Alight Motion公式は、エクスポートできない場合やクラッシュする場合の対策として、アプリを最新バージョンへ更新することを案内しています。また、クラッシュ時には端末のiOSまたはAndroidについても最新バージョンへの更新が推奨されています。Alight Motion公式・エクスポート時のクラッシュ対策[参照]
ただし、OSアップデートを行う場合は、重要な端末データのバックアップや対応機種なども確認したうえで実施しましょう。
iPhone・iPadならコーデック変更も候補になる
iOS系端末でエクスポート時にAVFoundationErrorなどが発生している場合、Alight Motion公式はH.264/AVCとH.265/HEVCのコーデックを切り替えてエクスポートする方法も案内しています。Alight Motion公式・AVFoundationError[参照]
ただし、単に「保存動画が半分の長さになる」という症状だけでコーデックが原因だと断定することはできません。まずはプロジェクト一覧からのエクスポート、低い書き出し設定、問題時刻付近のレイヤー確認を優先した方が原因を絞り込みやすいでしょう。
コーデック変更は、iPhoneやiPadでエクスポート関連のエラーが出ている場合の追加チェック項目として考えると分かりやすいです。
「半分になる=フレームレートが原因」と決めつけない
動画の長さがちょうど半分程度になっていると、「30fpsと60fpsを間違えたから再生時間が半分になったのでは」と考えることがあります。しかし、通常の動画編集ではフレームレートを変更しただけで完成動画の尺が必ず半分になるわけではありません。
そのため、30fpsから60fpsへ変更する、あるいは60fpsから30fpsへ変更するだけで直ると決めつけないことが大切です。むしろエクスポート時の負荷を下げる目的では、公式案内にあるようにフレームレートを低くしてテストする意味があります。
例えば60fpsでは途中で問題が発生するのに30fpsなら最後まで保存できるのであれば、フレームレートそのものによって尺が変わったというより、高負荷の書き出しが端末やプロジェクトの処理限界に関係していた可能性を考えられます。
途中から後半だけを別プロジェクトでテストする方法もある
長い作品の場合、すべてのレイヤーを一つずつ確認するのは大変です。その場合は元プロジェクトを複製し、テスト用コピーで前半部分を削除して後半だけを書き出してみる方法があります。
例えば60秒の作品が30秒付近で途切れるなら、複製版で0~25秒付近までの素材を整理し、問題が疑われる後半を中心にテストします。後半だけでも書き出せない場合は、その範囲内の素材やエフェクトをさらに絞り込めます。
逆に後半だけなら問題なく書き出せる場合は、単一の破損素材ではなく、プロジェクト全体の負荷や同時処理数などが影響している可能性も考えられます。
アプリの削除・再インストールは安易に行わない
アプリの不具合が起きると、「一度アンインストールして入れ直せば直るのでは」と考えがちですが、Alight Motionでは特に注意が必要です。
Alight Motion公式は、アプリがクラッシュする場合の案内で、アプリを削除して再インストールするとプロジェクトが永久に削除されるため、安易に削除・再インストールしないよう注意しています。Alight Motion公式・クラッシュ時の注意事項[参照]
完成直前の大切なプロジェクトがある状態で、トラブル解決のためだけにAlight Motionを削除するのは避けましょう。まずはプロジェクトの複製、端末再起動、低設定での書き出し、問題レイヤーの特定という安全な方法から試すべきです。
おすすめの対処順序
原因が分からない場合は、闇雲に設定を変更するより、簡単でデータを失いにくい方法から順番に試すと効率的です。
- プロジェクトの本来の長さを確認する
- 保存された動画が何秒で途切れているか確認する
- 元プロジェクトを複製する
- Alight Motionを最新バージョンへ更新する
- 端末を再起動し、ほかのアプリを終了する
- プロジェクト一覧からエクスポートする
- 解像度・フレームレート・品質を下げてテストする
- 毎回同じ時刻で途切れるなら、その時刻付近の動画・音声・画像・エフェクトを確認する
- 複製版から怪しいレイヤーを一つずつ外してテストする
- 大量の動画レイヤーや重いエフェクトがある場合は構成を簡略化する
特に重要なのは「毎回どこで途切れるか」を記録することです。毎回同じ時刻なら、その場所の素材を重点的に調べることで原因究明の時間を大幅に短縮できます。
それでも直らない場合は公式サポートへ
以上を試しても、プロジェクト上では60秒あるのに必ず30秒の動画として保存されるなど、明確に再現性のある不具合が続く場合はAlight Motion公式サポートへの問い合わせを検討します。Alight Motion Help Center[参照]
問い合わせる際は、「エクスポートできない」とだけ伝えるより、端末名、OSバージョン、Alight Motionのバージョン、プロジェクトの長さ、実際に保存される動画の長さ、解像度、フレームレート、問題が起きる時刻、表示されたエラーコードなどを整理すると状況を伝えやすくなります。
例えば「プロジェクトは1分02秒、保存動画は毎回31秒、720p・30fpsに下げても同じ、31秒地点から動画レイヤーが3枚重なっている」といった情報があれば、単なるエクスポート失敗より具体的に原因を切り分けられます。
まとめ|動画が半分で保存されるなら「途切れる時刻」を手掛かりにする
Alight Motionでエクスポート自体は完了するのに、保存された動画が本来の半分程度の秒数になっている場合は、まずプロジェクト自体の長さと、実際に保存された動画が何秒で終わっているかを確認しましょう。
毎回ほぼ同じ時刻で途切れる場合は、その時刻付近にある動画・音声などのメディアレイヤーや、重いエフェクト、多数のレイヤーの重なりが重要な手掛かりになります。元プロジェクトを複製してから、怪しいレイヤーを一つずつ外し、低解像度・低フレームレート・低品質でテストすると原因を特定しやすくなります。
また、端末の再起動、ほかのアプリの終了、Alight Motionの更新、プロジェクト一覧からのエクスポート、解像度・フレームレート・品質を下げる方法は、Alight Motion公式も案内している基本的な対処法です。
大切なプロジェクトがある場合は、いきなりアプリを削除・再インストールするのは避けましょう。まずプロジェクトを複製し、「どの時刻から問題が起きるか」「どのレイヤーを外すと最後まで出力できるか」という順番で調べることが、安全かつ原因を見つけやすい方法です。


コメント