中綴じ冊子を印刷会社へ入稿する際、初めて作成する場合に迷いやすいポイントの一つがページの並び方です。特に印刷会社から配布されるテンプレートが見開き状態になっている場合、通常のページ順で作ればよいのか、印刷時の折り順に合わせる必要があるのか悩むことがあります。
この記事では、中綴じ製本の入稿データを作成するときの基本的な考え方や、Illustratorなどで作成する場合のアートボード管理、ファイル名の付け方について詳しく解説します。
中綴じ製本のデータ作成で重要な考え方
中綴じ冊子は、二つ折りにした紙を重ねて中央をホチキスなどで留める製本方法です。そのため、印刷物として完成した状態ではページ番号が順番に並びますが、印刷工程では紙を折った時に正しいページになるよう配置されています。
例えば16ページの冊子の場合、一般的な冊子データでは1ページ、2ページ、3ページという順番で作成します。しかし印刷用の面付けデータでは、表紙と裏表紙、1ページと16ページなどが同じ面に配置されます。
この印刷用の配置を「面付け」と呼び、通常は印刷会社側で処理することが多いため、入稿者が自分でページを入れ替える必要がないケースが一般的です。
見開きテンプレートが配布されている場合の対応
キンコーズなどの印刷サービスで配布されているテンプレートが見開きサイズになっている場合、そのテンプレートは印刷用の仕上がりサイズや配置を確認するためのものです。
ただし、入稿方法は印刷会社によって異なります。見開きテンプレートだからといって、必ずしも自分で「表紙と裏表紙」「1ページと16ページ」のような面付け状態で作成するとは限りません。
入稿ガイドに「ページ順で入稿」「単ページで入稿」「見開きで入稿」などの指定がある場合は、その指示に従うことが最も確実です。
一般的な中綴じ冊子の入稿方法
印刷会社へ入稿する場合、よく使われる方法は以下の2種類です。
| 入稿方法 | 特徴 |
|---|---|
| 単ページ入稿 | 1ページ目から順番に作成して入稿する方法。印刷会社が面付けを行う。 |
| 見開き入稿 | 左右ページを組み合わせた状態で入稿する方法。指定されたテンプレートを使用する。 |
現在のオンデマンド印刷やネット印刷では、単ページPDFで入稿する形式が多く採用されています。
例えば20ページの冊子なら、「01.pdf」「02.pdf」のようにページ順で保存し、印刷会社側で自動的に面付けしてもらう形式が一般的です。
Illustratorで作成する場合のアートボード管理
Illustratorで冊子を制作する場合は、1つのファイル内に複数のアートボードを作成する方法がよく使われます。
例えば16ページ冊子の場合、以下のようにアートボードを作成します。
- アートボード1:表紙
- アートボード2:2ページ目
- アートボード3:3ページ目
- アートボード4:4ページ目
- ……
- アートボード16:裏表紙
この方法ならページ管理がしやすく、修正が発生した場合も該当ページだけ編集できます。
ただし、印刷会社によってはPDFをページごとに分けて提出する必要がある場合もあるため、最終的には指定形式へ書き出します。
ファイル名の付け方と保存時の注意点
入稿データのファイル名は、印刷会社が確認しやすいように規則的につけることが大切です。
一般的には以下のような形式が分かりやすくなります。
- book_01.pdf
- book_02.pdf
- book_03.pdf
複数ファイルを提出する場合は、ページ番号順に並ぶように2桁表記にすると管理しやすくなります。「1.pdf」「2.pdf」ではなく「01.pdf」「02.pdf」とするとページ数が多い場合でも順番が崩れません。
また、表紙だけ別ファイルにする場合や、本文と表紙でデータを分ける場合もあります。その場合は「cover.pdf」「body.pdf」など内容が分かる名前にすると印刷会社との確認がスムーズです。
面付けを自分で行う必要があるケース
基本的には印刷会社へページ順のデータを渡せば問題ありませんが、特殊な印刷方法や指定テンプレートを使う場合は、自分で面付けが必要になることがあります。
その場合は、印刷会社が指定しているテンプレート通りに配置します。例えば16ページ冊子なら、表紙面には「表4+表1」、次の面には「16ページ+1ページ」のような配置になります。
自己判断で面付けを変更すると、完成時にページ順が逆になったり、上下が反転したりするトラブルにつながるため注意が必要です。
まとめ
中綴じ冊子の入稿では、印刷時の面付けと制作データのページ順を混同しないことが重要です。
多くの場合は、Illustratorなどで1ページずつアートボードを作成し、01、02、03のようにページ順で管理したPDFを入稿する方法が一般的です。
見開きテンプレートがある場合でも、必ず自分で表紙と裏表紙を組み合わせる必要があるとは限りません。印刷会社の入稿ガイドを確認し、指定された形式でデータを作成することが、きれいな冊子を仕上げる一番確実な方法です。


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