Arch LinuxにKDE Plasmaをインストールした後、ログインまではできるものの「画面が真っ暗でカーソルだけ表示される」という症状は比較的よく発生します。特にWayland・GPUドライバ・Display Manager周りの設定不足が原因になりやすく、初回セットアップ時に悩むユーザーも少なくありません。この記事では、Arch LinuxでKDE Plasmaが黒画面になる主な原因と、順番に試したい対処法を分かりやすく解説します。
まず確認したい「カーソルだけ表示」の意味
黒画面でもマウスカーソルだけ表示されている場合、完全にフリーズしているわけではなく、Plasmaのセッションや描画処理だけが正常起動していないケースが多いです。
つまり、LinuxカーネルやXorg/Wayland自体は動いている可能性があります。
特にArch Linuxでは、必要最低限しかインストールされないため、GPUドライバやセッション関連パッケージ不足が原因になりやすいです。
最初に試したい操作
まずはシステムが生きているか確認します。
TTYへ切り替える
以下のキーを同時押ししてください。
Ctrl + Alt + F2
ログイン画面が表示されれば、GUIだけの問題です。
ログイン後、以下でエラーログ確認ができます。
journalctl -b -p err
特にplasma、sddm、kwin、nvidia関連のエラーが出ていないか確認します。
よくある原因1:GPUドライバ不足
Arch Linuxで最も多い原因の一つがGPUドライバ不足です。
| GPU | 必要になりやすいパッケージ |
|---|---|
| NVIDIA | nvidia nvidia-utils |
| Intel | mesa intel-media-driver |
| AMD | mesa vulkan-radeon |
例えばNVIDIA環境では、ドライバ未導入のままKDE Plasmaを起動すると黒画面になることがあります。
以下のようにインストールします。
sudo pacman -S nvidia nvidia-utils
インストール後は再起動してください。
よくある原因2:WaylandとNVIDIAの相性
KDE Plasmaは近年Waylandが標準寄りになっていますが、NVIDIA環境ではWayland起動時に問題が発生するケースがあります。
ログイン画面で「Plasma (X11)」を選択すると改善する場合があります。
確認方法
SDDMログイン画面の左下や右下にセッション選択があります。
- Plasma (Wayland)
- Plasma (X11)
ここでX11を選択してログインしてみます。
特に古めのGPUやNVIDIA Proprietary Driver利用時は、X11の方が安定することがあります。
よくある原因3:SDDMの不具合
KDE PlasmaではDisplay ManagerとしてSDDMを使うことが多いですが、設定不備で正常ログインできないケースがあります。
SDDMが有効化されているか確認
systemctl status sddm
停止している場合は以下を実行します。
sudo systemctl enable sddmsudo systemctl start sddm
設定破損が疑われる場合は再インストールも有効です。
sudo pacman -S sddm plasma
Plasma設定ファイル破損の可能性
設定ファイル破損でも黒画面になることがあります。
以下の設定を一時退避して再ログインすると改善する場合があります。
mv ~/.config/plasma-org.kde.plasma.desktop-appletsrc ~/.config/plasma-old
ユーザー設定だけ初期化されるため、比較的安全に試せます。
最低限必要なパッケージが不足していないか
Arch Linuxは自動で全部入らないため、Plasma本体だけでは不足することがあります。
以下のように必要パッケージをまとめて導入しておくと安定しやすいです。
sudo pacman -S plasma kde-applications sddm xorg
Wayland環境でも、トラブル時にXorgが役立つことがあります。
実際によくあるケース
初心者環境で特に多いのは以下です。
- NVIDIAドライバ未導入
- Waylandで起動失敗
- sddm未有効化
- xorg未導入
- 仮想環境の3Dアクセラレーション不足
VirtualBoxやVMware上では、仮想GPU設定不足でPlasmaが真っ黒になることもあります。
どうしても直らない場合
以下コマンドで一度Plasma関連を入れ直すと改善することがあります。
sudo pacman -Syu plasma plasma-wayland-session kde-applications sddm xorg
また、軽量環境(XFCEやLXQt)で一度GUI起動確認してからPlasmaへ戻すと、原因切り分けしやすくなります。
まとめ
Arch LinuxでKDE Plasmaが「黒画面+カーソルのみ」になる場合、多くはGPUドライバ・Wayland・SDDM・不足パッケージが原因です。
特にNVIDIA環境ではWaylandとの相性問題が発生しやすいため、まずはPlasma (X11) を試すのがおすすめです。
また、Arch Linuxは自分で必要環境を組み上げるディストリビューションなので、xorgやmesaなどの基本パッケージ不足も頻繁に起こります。焦らずTTYでログ確認しながら、一つずつ切り分けていくことが解決への近道です。


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