Adobe Illustratorで部屋の間取り図や家具配置図を作成する場合、「実寸で作ったらアートボードからはみ出した」「縮小すると寸法表示まで変わってしまう」と悩むケースは非常に多いです。特にIllustratorはCADソフトとは考え方が少し違うため、縮尺と実寸の扱いを理解しておくと、間取り図制作がかなり楽になります。この記事では、Illustratorで正確な平面図を効率よく作る方法を、初心者にも分かりやすく解説します。
Illustratorで間取り図を作る時の基本的な考え方
まず重要なのは、Illustratorでは「実寸で描いて後から縮尺する」のが一般的という点です。
例えば実際の部屋が3000mm×4000mmなら、そのまま3000mm×4000mmで作成します。
家具も同様に、テーブルなら1200mm×600mmなど実寸入力します。
この方法にしておくと、寸法の整合性が崩れません。
アートボードより大きくなった場合の最も効率的な縮小方法
すべてのオブジェクトを一括で縮小したい場合は、「拡大・縮小」機能を使うのが最も効率的です。
おすすめ手順
- すべてのオブジェクトを選択
- 「オブジェクト」→「変形」→「拡大・縮小」
- 縮尺を入力(例:10%)
例えば1/10スケールにしたいなら、10%で縮小します。
これにより、全オブジェクトが比率を維持したまま一括変換されます。
ショートカット
「Sキー」でも拡大縮小ツールを使用できます。
ただし図面用途では、数値入力の方が圧倒的に正確です。
寸法ツールの数字が変わる理由
Illustratorの寸法ツールは、オブジェクト自体のサイズを参照しています。
つまり、300mmのオブジェクトを10分の1に縮小すると、寸法表示も30mmになります。
これはIllustratorが「図面縮尺」という概念を持つCADではなく、「実際のオブジェクトサイズ」を表示するためです。
縮尺しても実寸表示したい場合の考え方
ここがIllustratorで間取り図を描く際の最大のポイントです。
図形だけ縮小して、寸法表示は実寸値を表示する必要があります。
おすすめの方法
実務では以下のどちらかで対応することが多いです。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 実寸で描き続ける | もっとも正確 |
| 縮尺後に寸法だけ手入力 | Illustratorでは一般的 |
もっともおすすめなのは「実寸作図+印刷縮尺」
Illustratorで平面図を作る場合、最もトラブルが少ないのは「実寸のまま作図し、印刷時に縮尺する」方法です。
具体例
3000mmの壁は3000mmで描く。
家具も全部実寸で作る。
そのままA3やA4へ印刷時に「25%」などへ縮小する。
これなら寸法数値は常に正確です。
Illustratorで縮尺図面を作る時のおすすめ設定
単位はmmにする
「編集」→「環境設定」→「単位」からmmへ変更します。
グリッド設定
5mmや10mmグリッドにすると配置しやすくなります。
スマートガイドをON
「Ctrl+U」でON/OFFできます。
家具配置や壁合わせが非常に楽になります。
家具レイアウト作成時の実務的なコツ
家具はシンボル化しておくと便利です。
- 机
- 椅子
- ベッド
- 冷蔵庫
これらを実寸で登録しておけば、再利用できます。
また、レイヤーを「壁」「家具」「寸法」に分けると編集しやすくなります。
IllustratorとCADの違いも理解しておく
Illustratorは本来デザインソフトなので、AutoCADのような本格的な図面管理機能はありません。
そのため、縮尺図面では「実寸で描く」という考え方を持つと作業がかなり安定します。
簡単な間取りならIllustratorで十分ですが、本格的な建築図面になるとCADの方が向いています。
まとめ
Illustratorで間取り図を正確に作る場合は、まず実寸で家具や部屋を作成し、必要なら「オブジェクト→変形→拡大・縮小」で全体を一括縮小するのが効率的です。
ただし、寸法ツールはオブジェクトの実サイズを表示するため、縮小すると数値も変わります。
そのため、実務では「実寸作図+印刷時縮尺」が最もトラブルが少なく、正確な家具配置図や平面図を作成しやすい方法としてよく使われています。


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