Adobe StockやイラストACだけでなく、PIXTAやShutterstockなどにもベクター素材を販売しようとすると、「EPS10形式」や「Illustrator CS2互換」が求められるケースがあります。
しかし、最新のIllustrator 2026では透明効果やぼかし、アピアランス機能などが進化しているため、古いEPS形式へ保存すると一部がラスタライズされることがあります。
この記事では、Illustrator2026からEPS10やCS2互換で保存する際の注意点や、ラスタライズを防ぐ方法を、素材販売向けに分かりやすく解説します。
なぜEPS10やCS2で問題が起きるのか?
EPS10やIllustrator CS2は、現在のIllustratorに搭載されている新しい機能へ対応していません。
特に以下の機能は、古いEPSへ保存するとラスタライズ対象になりやすいです。
- ぼかし効果
- 透明効果
- ドロップシャドウ
- グラデーションメッシュ
- アピアランス効果
- 一部のブラシ効果
つまり、Illustrator2026の機能をそのまま古いEPS仕様へ落とし込めないため、画像化して見た目を維持しているわけです。
テキストはラスタライズされる?
通常のテキストだけなら、アウトライン化しなくてもEPS保存時にラスタライズされるとは限りません。
ただし、販売素材ではフォント依存トラブルを避けるため、基本的にはアウトライン化が推奨されます。
特に素材販売サイトでは「全テキストをアウトライン化」が審査基準になっている場合が多いです。
そのため、販売用途では以下の流れが一般的です。
- テキスト完成
- アウトライン化
- EPS保存
Illustrator2026からEPS10保存する際の現実的な対策
現在のIllustratorでもEPS10保存自体は可能です。
しかし、ラスタライズを防ぐには「古いIllustratorでも再現可能な機能だけで制作する」必要があります。
ラスタライズ回避しやすい構成
| 機能 | EPS10互換性 |
|---|---|
| 単純パス | ○ |
| 通常グラデーション | ○ |
| 透明なしオブジェクト | ○ |
| ぼかし | × |
| 透明効果 | × |
| グラデーションメッシュ | △ |
特にEPS10は透明機能に非常に弱いため、透明関連を使わない制作が基本になります。
CS5で保存すればラスタライズされない?
「CS5なら古い形式でも綺麗に保存できるのでは?」と考える人もいますが、実際はそう単純ではありません。
CS5でも、EPS10やCS2仕様に存在しない機能を使えばラスタライズされます。
つまり重要なのはIllustratorのバージョンではなく、使用している機能がEPS10で再現可能かどうかです。
そのため、CS5を使っても透明効果を含めばラスタライズされます。
素材販売向けで安全な作り方
PIXTAやShutterstock向けにベクター素材を作る場合、最初から「EPS10互換前提」で制作するとトラブルを減らせます。
おすすめ制作ルール
- 透明効果を使わない
- ぼかしを使わない
- 線幅を整理する
- アウトライン化する
- 画像埋め込みを避ける
- 単純なグラデーション中心にする
海外ストック素材では「完全ベクター」が重視されるため、なるべく純粋なパス構成にすると審査も通りやすいです。
EPS保存時のおすすめ設定
Illustrator2026で保存する場合、以下設定がよく使われます。
- ファイル → 別名保存
- 形式「Illustrator EPS」
- バージョン「Illustrator 10 EPS」
- プレビュー「TIFF(8bit)」
- 透明分割・統合を確認
保存後に再度開き、ラスタライズされていないか確認すると安心です。
透明分割・統合が重要
EPS10保存では「透明分割・統合」が非常に重要です。
透明効果が残っていると、Illustrator側で自動的に画像化される場合があります。
必要に応じて、以下を実行すると整理しやすいです。
- オブジェクト → 分割・拡張
- 透明部分をパス化
- アピアランスを分割
ただし、処理後にパス数が増えすぎることもあるため注意が必要です。
最近はAI形式提出OKなサイトも増えている
最近ではEPS限定だったサイトでも、AI形式受付へ対応し始めています。
ただし、PIXTAやShutterstock系では依然としてEPS10指定が残っているケースも多く、販路を広げるならEPS対応は依然重要です。
販売先ごとに仕様を確認しておくと、無駄な修正作業を減らせます。
まとめ
Illustrator2026からEPS10やCS2互換へ保存すること自体は可能ですが、透明効果やぼかしなど古いEPS仕様で再現できない機能はラスタライズされます。
これはCS5でも同様で、Illustratorのバージョンより「使用機能」が重要です。
素材販売向けでは、最初からEPS10互換前提でシンプルなベクターデータとして制作し、テキストはアウトライン化、透明効果は極力使わない構成にすると、PIXTAやShutterstockでも安定して使いやすいデータになります。


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