印刷用のCMYKデータは実際の出力ではプロセスカラーとして処理されますが、プレゼンテーションで『見た目だけ特定のDICや特色で見せたい』というニーズはよくあります。ここでは、印刷用データはそのままCMYKで保持しつつ、画面上で特色の色を置き換えて確認するための手法と設定ポイントを解説します。
まず知っておきたい特色(スポットカラー)の扱い
Adobeの各種アプリでは、特色(スポットカラー)は専用のインク版として扱われ、画面上でもプロセスカラーとは区別して表示されます。特色は印刷時に別インク版として出力されない限りはCMYKに変換されますが、プレビューでは色の出し方に工夫が可能です。
特色はカラーマネジメント下でモニター表示され、LabやCMYKへの変換を通じて色再現されますが、この段階ではモニターガマットやプロファイルの影響を受けるため、必ずしも印刷色そのものと一致しません。[参照]turn0search1
InDesignで特色を置き換えてプレビューする方法
印刷物はCMYKで仕上げるので、ドキュメント内の特色は最終的にCMYKに変換します。InDesignでは「分版プレビュー」を使うことで各インキ版の表示を切り替えられます。これを利用すると、特定の特色版をモニターに表示して確認できます。[参照]turn0search2
手順としては「ウィンドウ>出力>分版プレビュー」で色版表示を開き、特色版のみを表示させることができます。これによってDICなどの特色版をオンにすることでプレビューで観点を変えて表示できます。
Swatches(スウォッチ)を活用して色表示を切り替える
InDesignやPhotoshopではカラーのSwatchesパネルで特色やプロセスカラーの定義を管理できます。特色スウォッチを選び、カラータイプでプロセスカラーへ一時的に変換することで、実際のCMYK近似値で特色表示が確認できます。これは印刷データを崩さず色だけを別の値に置き換える際に便利です。[参照]turn0search4
例えば「スウォッチ>特色カラーをダブルクリック>カラータイプをプロセス」に切り替えると、その特色はCMYKの近似色に変わり、画面上で指定したCMYK近似値で再プレビューできます。
Photoshopでモニター表示用に色を変える工夫
Photoshopでは特色チャンネルを持ったファイルを扱う場合、カラーライブラリを使うことで指定したDICカラーをモニター上でプルーフ表示できます。ただしこれはあくまでモニター上の概算であり、印刷上はCMYK変換されます。[参照]turn0search1
また、色置換ツールを使って画面表示上色だけを別の色に置き換えたバージョンを作るという方法もあり、プレゼン用素材としてPhotoshopでCMYKデータをコピーし、指定色を画面用に置換していくことで見栄えの異なるバージョンを作ることもできます。これは印刷用オリジナルを保持しつつプレゼン用変換を行う裏技的な使い方です。[参考]turn0search10
デザインデータの扱い方のポイント
重要なのは印刷用データはCMYKのまま保持し、表示上だけ特色や別の色で見せることです。InDesignの分版ビューやSwatchesの変換、またPhotoshopでの色置換などを併用することで、印刷用に影響を与えずに見た目の色を変えることが可能です。
なおモニターでの色表示は色域の制約がありますので、あくまでプレゼン用としての近似表示であることを理解しておきましょう。
まとめ
印刷データそのままにDICなどの別カラーでの見栄えを示したい場合、InDesignの分版プレビュー機能やSwatchesのCMYK変換、Photoshopの画面用置換などを活用するのが有効です。これにより、印刷用の正確なCMYKは保持しつつ、プレゼン用に指定色で表示させることができます。
上記の方法を用途に合わせて使い分けることで、印刷クオリティを損なわずにビジュアルプレゼンを実現できます。


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