データベースツール DBeaver を使って解析していると、自動的に「56,341」のように千区切りのカンマが数値に付いてしまい、「ただの数値として扱いたいのにカンマが邪魔」という場面に直面することがあります。本記事では、DBeaverで数値表示からカンマを外すための設定手順と実例、トラブル対応まで丁寧に解説します。
数値にカンマが入る原因と表示形式の仕組み
DBeaverでは、数値(Number型)を表示する際に「千区切り(Grouping)」を有効にしていると、3桁ごとにカンマが自動挿入されます。例えば「1000000」が「1,000,000」のように表示されます。公式ドキュメントでも「Use Grouping」を使った設定が紹介されています。〔参照〕こちら
つまり、DBeaver上で“カンマ付き”に見えるのはデータベースの値そのものではなく、表示時に「千区切りを使うかどうか」が切り替えられているからです。
DBeaverでカンマを外す — 手順(一般設定)
まず、DBeaverのメインメニューから「Window → Preferences」を開きます。次に「Editors → Data Editor → Data Formats」を選びます。ここで「Numbers」カテゴリが表示されます。〔参照〕こちら
Numbersカテゴリの中に「Use Grouping(千区切りを使用)」というチェックボックスがあります。通常このチェックがオンになっているとカンマが挿入されます。オフにして「Apply/OK」をクリックすれば、表示にカンマが入らないようになります。
データソース別・カラム別に設定を変える方法
異なるデータベース接続ごとに表示形式を変更したい場合、接続の右クリック → Edit Connection → “Data Formats”タブ でそのデータソース固有の設定を上書きできます。〔参照〕こちら
また、結果グリッド画面の右下にある「Configure」ボタンから現在のデータ形式設定をその接続に限って変更できる場合もあり、特定のテーブル・カラムでだけ千区切りを外したいときに有効です。
実例:カンマ付き → カンマなしに切り替えるスクリーンショット付き手順
たとえば、PostgreSQLを接続して「SELECT salary FROM employees;」と実行したとき、
「56,341」「120,000」などカンマ表示されてしまう状況があったとします。
この場合、Preferences画面にて“Numbers → Use Grouping”のチェックを外し、Apply後に再実行すると「56341」「120000」のようにカンマが除かれた表示になります。
注意点とトラブルシューティング
• カンマが外れない場合、データ型が “Formatted String” や “Text” に設定されていて、独自フォーマットが適用されている可能性があります。データ型を “Number” に修正してください。
• グローバル設定を変えたにも関わらず反映されない場合、一旦DBeaverを再起動してキャッシュがクリアされるか確認してください。
• 表示形式の変更はあくまでクライアント側(DBeaver)の見た目上のみの影響です。データベース内の実際の値には影響しないことを理解してください。
まとめ:表示形式を理解し“数値として扱いやすい”環境に整えよう
DBeaverで数値にカンマが入ってしまう原因は「千区切り表示(Grouping)の有無」にあります。Preferences → Data Formats → Numbers で「Use Grouping」のチェックを外すことで、カンマなしの純粋な数値表示が可能となります。
データソースやカラムごとに微調整したい場合も、接続編集やConfigureボタンを使って柔軟に対応できます。データを“ただの数値の羅列”として扱いたい場面では、この表示形式の設定を見直すことで解析・集計作業のミスを軽減できます。


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