なぜHTTP・SSH・TCPが狙われやすいのか?脅威の背後にある理由と防御策

通信プロトコル

HTTP、SSH、TCPはインターネットセキュリティにおいて頻繁に狙われるポイントです。本記事では、それぞれが狙われやすい理由を解説し、効果的な防御方法や監視ポイントを提供します。

1. HTTP/HTTPSが狙われやすい理由

HTTP/HTTPSは、ウェブアプリケーションやAPIで広く使用されており、攻撃対象が非常に多いです。入力処理やファイルアップロード、認証などに「実装ミス」が入りやすいため、XSS、SQLi、RCEなどの脆弱性が狙われます。さらに、HTTPSで暗号化されている場合、攻撃者は検知を逃れることができるため、攻撃がより好まれます。

2. SSHが狙われる理由

SSHは管理者がリモートログインするためのサービスで、1アカウントが突破されると高権限を奪取できるため、攻撃者にとって非常に価値があります。攻撃手法としては、ブルートフォース攻撃やパスワードリスト攻撃、盗まれた鍵の悪用、また脆弱な設定が原因となります。対策が疎かだと、「踏み台」として悪用されるリスクがあります。

3. TCP(レイヤー全般)の脅威と攻撃手法

TCPは多くのインターネットサービスの基盤となっているため、攻撃対象となります。TCP特有の攻撃方法として、SYN flood(DoS攻撃)や、異常なパケットを使った脆弱性の悪用などがあります。これらの攻撃は、可用性や安定性を損なうことを目的としています。

4. 攻撃者が狙う理由とその優先順位

攻撃者は、露出度が高いサービス(公開されているWebサービスや管理ポート)を狙います。これらは攻撃コストが低く、成功した場合の影響が大きいためです。また、認証入口(ログインやAPIキー)は権限奪取を引き起こし、横展開するための重要なポイントとなります。ファイル処理やアップロード経路もRCEや情報漏洩に繋がりやすいため、攻撃者にとっては魅力的なターゲットです。

5. 実務での防御方法:チェックリスト

外部公開サービスを最小限にし、不要なサービスは公開しないことが最も基本的な対策です。さらに、定期的なパッチ管理や認証強化(SSHの鍵+パスフレーズ、MFA導入、rootログイン無効化)も重要です。WAFやRASPを使用して、Webアプリケーションの入力攻撃を防ぐことも効果的です。

6. 監視で見るべき指標

HTTPの監視では、異常に長いURIや異常なクエリ頻度、大量の404/500エラー、ファイルアップロード試行を監視することが重要です。SSHでは、連続したログイン失敗や異常な鍵の登録を監視し、TCPではポートスキャンやSYN floodなどを早期に検出するために、トラフィックの異常を追跡することが必要です。

まとめ

HTTP、SSH、TCPは攻撃対象として非常に狙われやすい理由があります。それぞれの脅威を理解し、適切な防御策を取ることが重要です。セキュリティのベストプラクティスとして、外部公開サービスの最小化、認証強化、脆弱性管理、監視といった多層的な対策が求められます。

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