TeamsでLLM+RAGを使ったチャットAI機能構築と社内共有フォルダの参照方法

プログラミング

社内でTeamsを活用したLLM+RAG(大規模言語モデル + Retrieval-Augmented Generation)を使ったチャットAI機能を構築したいと考えている場合、どのように社内共有フォルダのデータも参照するのかが重要なポイントです。今回は、その方法について詳しく解説します。

1. LLMとRAGの基本的な構成

LLM(大規模言語モデル)とは、例えばGPTのような高度な言語処理能力を持つモデルを指します。RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、外部のデータベースや検索エンジンから情報を引っ張ってきて、それを元にテキスト生成を行う技術です。この組み合わせにより、チャットAIが広範囲の情報を扱うことができ、社内のニーズにも応じられるようになります。

2. 社内共有フォルダの参照方法

社内の共有フォルダを参照するためには、まずAIがアクセスできる環境を整える必要があります。Microsoft Graph APIを使って、TeamsとOffice 365のデータにアクセスすることが可能です。これを利用することで、ファイルシステムやフォルダ内のデータをAIにインプットとして提供できます。

また、Azure Cognitive Searchを活用して、社内のドキュメントやファイルを検索可能にすることも一つの方法です。これにより、AIが必要な情報を取得し、リアルタイムで回答を生成できるようになります。

3. Teamsとの統合

TeamsにチャットAI機能を組み込むためには、Microsoft Bot Frameworkを使用してボットを作成するのが効果的です。このボットにLLMとRAGを組み合わせたAI機能を実装すれば、ユーザーがTeams内で自然言語で質問をした際に、AIが社内フォルダ内のデータを基に回答を返すことができます。

4. 初心者でもできる設定方法

初心者でも実装可能な方法としては、AzureのAIサービスを利用することをお勧めします。Azure Cognitive Servicesには、言語理解、文書検索、音声認識など、企業のニーズに応じたサービスが豊富にあります。これらのサービスを活用することで、専門的な知識がなくても比較的簡単にAI機能をTeamsに統合することができます。

5. セキュリティとプライバシー対策

社内データにアクセスするAIシステムを構築する際には、セキュリティとプライバシーをしっかりと考慮する必要があります。データの暗号化や、アクセス権限の管理を行い、情報漏洩や不正アクセスを防止することが重要です。Azure Active Directoryを活用した認証とアクセス管理を行うことで、安全にAI機能を運用できます。

まとめ

社内でLLM+RAGを使ったチャットAI機能を構築し、共有フォルダのデータを参照する方法について解説しました。Microsoft Graph APIやAzure Cognitive Servicesを活用することで、比較的簡単にAI機能をTeamsに統合することができます。初心者でも取り組みやすい方法もありますので、是非これらのツールを活用して、社内で役立つAIシステムを構築してみてください。

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