UPSの常時商用方式とラインインタラクティブ方式:瞬停や瞬低への効果とは?

ネットワーク技術

UPS(無停電電源装置)は、停電時だけでなく、瞬停や瞬低などの電圧の一時的な変動にも対応するための重要な装置です。特に、常時商用方式とラインインタラクティブ方式のUPSがどのようにこれらの問題に対処するかについて、詳しく解説します。

UPSの役割と基本的な仕組み

UPSは、電力供給が途絶えた場合に、接続されている機器に一時的に電力を供給する装置です。主に、停電時や電圧の急激な変動から機器を保護する役割を果たします。UPSの設計にはいくつかの方式があり、その中でも「常時商用方式」と「ラインインタラクティブ方式」がよく使われています。

常時商用方式UPS

常時商用方式(Online UPS)は、常にバッテリーを介して電力を供給する方式です。商用電源からの電力が安定していない場合でも、バッテリーから直接機器に電力を供給するため、停電時や瞬停に対する効果は非常に高いです。この方式は、瞬低や瞬停が発生しても、バッテリーからの電力供給により、電圧の変動を無視して機器を保護します。

ラインインタラクティブ方式UPS

ラインインタラクティブ方式(Line-Interactive UPS)は、商用電源の電圧変動に応じて、バッテリーを使用するか商用電源から直接電力を供給する方式です。この方式では、電圧が低すぎる場合や高すぎる場合に、バッテリーを利用して電圧を補正することができますが、常にバッテリーを使うわけではありません。瞬低や瞬停の場合、バッテリーが即座に電力を供給し、安定した電力を提供します。

瞬低や瞬停に対するUPSの効果

瞬低や瞬停は、電圧が一時的に下がったり、途絶えたりする現象です。これらが発生すると、接続されている機器が不安定になったり、故障したりする可能性があります。常時商用方式とラインインタラクティブ方式のUPSは、どちらも瞬低や瞬停に対応する能力がありますが、その効果の程度には違いがあります。

常時商用方式UPSは、常にバッテリーから電力を供給するため、瞬低や瞬停の影響を最小限に抑えます。バッテリーから直接電力が供給されるため、機器は常に安定した電力を受け取ることができます。

ラインインタラクティブ方式UPSは、瞬低や瞬停に対しても即座にバッテリーに切り替わり、電力を供給しますが、その切り替え時間が若干遅れることがあります。これにより、商用電源が回復するまでの間、わずかな影響を受ける可能性があります。

まとめ

UPSの常時商用方式とラインインタラクティブ方式は、どちらも瞬低や瞬停に対する効果がありますが、常時商用方式の方が安定して高い効果を発揮します。ラインインタラクティブ方式も十分に瞬低や瞬停に対応できますが、若干の遅延が発生することがあります。選択するUPS方式は、使用する機器や必要な電力の安定性に応じて決定することが重要です。

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