Windows 11 HomeでDocker Desktop for Windowsを使用している際、リソース設定画面に「you don’t have any wsl 2 distros installed. please convert a wsl 1 distro to wsl 2, or install a new distro and it will appear here.」というエラーメッセージが表示されることがあります。この問題は、WSL2が正しくインストールされていないか、WSL 1が使用されていることが原因です。本記事では、Docker DesktopとWSL2の設定方法を詳しく解説します。
WSL2とは？
WSL（Windows Subsystem for Linux）は、Windows上でLinux環境を提供する機能です。WSL2はその後継で、従来のWSL 1に比べてパフォーマンスや互換性が大幅に向上しています。WSL2は、Linuxカーネルを実行するため、より本格的なLinux環境が提供され、Dockerなどのツールもスムーズに動作します。
WSL2が表示されない理由
「you don’t have any wsl 2 distros installed」というエラーメッセージは、WSL2がインストールされていないか、使用するLinuxディストリビューションがWSL1としてインストールされている場合に表示されます。Windows 11 Homeエディションでは、WSL2を使用する必要がありますが、設定が不完全であったり、インストールされたLinuxディストリビューションがWSL 1のままの場合、Docker Desktopで問題が発生します。
WSL2を有効にする方法
WSL2を有効にするためには、まずWindowsの機能を有効化する必要があります。以下の手順で進めていきます。
- ステップ1: WSLを有効にするために、Windowsの「設定」から「アプリと機能」を選び、「オプション機能の管理」に進みます。
- ステップ2: 「Windows Subsystem for Linux」と「仮想マシンプラットフォーム」を有効にします。
- ステップ3: PowerShellを管理者として起動し、以下のコマンドを実行します。
wsl --set-default-version 2これでWSL2をデフォルトのバックエンドとして設定できます。
WSL 1をWSL 2に変換する方法
すでにWSL 1がインストールされている場合、次にそのディストリビューションをWSL 2に変換する必要があります。以下のコマンドを使用して、WSL 1をWSL 2に変換します。
wsl --set-version <ディストリビューション名> 2例えば、Ubuntuの場合は以下のように実行します。
wsl --set-version Ubuntu-20.04 2新しいLinuxディストリビューションのインストール方法
新しいLinuxディストリビューションをインストールするには、Microsoft Storeから簡単にインストールできます。Docker DesktopをWSL2バックエンドで使用するためには、Ubuntuなどのディストリビューションをインストールし、その後WSL 2に変換することをお勧めします。
- ステップ1: Microsoft Storeを開き、希望するLinuxディストリビューション（例：Ubuntu）を検索します。
- ステップ2: インストール後、PowerShellで「wsl –set-version Ubuntu-20.04 2」と入力し、WSL 2に変更します。
まとめ
Windows 11 HomeでDocker Desktopを利用する際に「you don’t have any wsl 2 distros installed」と表示される問題は、WSL2が正しくインストールされていないことが原因です。WSL2を有効化し、必要なディストリビューションをインストールまたは変換することで、この問題を解決できます。この記事の手順を試して、スムーズにDocker環境を整えましょう。
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