MT4でオーダースクリプトを作成している際に、インジケーターで描画されたラインや四角形が消えてしまう問題が発生することがあります。これは、スクリプト実行中に描画を更新する際に発生する競合や不具合が原因です。この記事では、なぜこの問題が起きるのか、そしてそれを解決するための方法について詳しく解説します。
問題の概要と原因
質問者の方が遭遇している問題は、インジケーターで描画されたラインや四角形が、スクリプトを実行すると消えてしまうという現象です。これは、スクリプトがインジケーターの描画内容を上書きしてしまうために起こります。具体的には、iCustom関数を使用してインジケーターの値を取得している際、描画処理が他のプロセスと干渉することがあります。
このような場合、スクリプトがインジケーターによる描画を適切に更新できていないことが多いため、描画されたオブジェクトが消える原因となります。
原因1: 描画オブジェクトの更新方法
MT4では、スクリプトやインジケーターが描画オブジェクトを管理しますが、オブジェクトを更新する方法に問題があると、描画がうまく反映されないことがあります。例えば、描画処理を行うタイミングや順序が誤っている場合、インジケーターが描画したものが消えることがあります。
解決策としては、描画オブジェクトの更新処理を慎重に扱うことです。`ObjectDelete`や`ObjectCreate`関数を使用する際は、描画順序を確認し、必要に応じて描画内容をリフレッシュするコードを追加することが重要です。
原因2: iCustom関数による競合
iCustom関数を使用してインジケーターの値を取得し、スクリプト内でその値を活用する場合、描画オブジェクトの更新と競合することがあります。iCustomはインジケーターを呼び出してデータを取得する関数ですが、この際に描画内容と同時にデータが更新されると、描画結果に影響を与えることがあります。
この問題を解決するためには、iCustom関数の呼び出しタイミングを適切に調整し、インジケーターのデータ取得後に描画を行うようにします。これにより、インジケーターの描画内容とデータの更新が競合しないようにできます。
原因3: スクリプトとインジケーターの描画順序
スクリプトが実行される順序によって、インジケーターで描画したオブジェクトが消えることがあります。特に、スクリプトがインジケーターのオブジェクトを上書きするタイミングや順序が影響します。
解決策としては、スクリプトの実行順序を見直し、インジケーターの描画オブジェクトを最後に更新するように順序を調整します。また、スクリプト内で`ChartRedraw`を使用して、描画後にチャートをリフレッシュすることも有効です。
解決策まとめ
MT4でインジケーター描画が消えてしまう問題を解決するためには、描画順序やタイミングを確認し、iCustom関数によるデータ取得と描画を適切に分けることが重要です。描画オブジェクトの更新処理を慎重に行い、必要に応じて`ChartRedraw`でチャートを更新することで、描画内容が消える問題を防ぐことができます。
スクリプトとインジケーターの競合を避け、描画処理の順序を最適化することで、スムーズな表示が可能になります。これらの対策を試してみてください。
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