VTYアクセス制御で標準ACLを使用する理由とinオプションについて

ネットワークセキュリティ

CCNAの勉強をしていると、ネットワークのアクセス制御やACL(アクセスコントロールリスト)について多くの概念を学びます。特にVTY(仮想端末)アクセス制御の際、標準ACLを使用して「in」オプションを指定する理由について疑問に思うことがあります。この記事では、なぜ標準ACLで「in」を指定するのか、また、Telnetや拡張ACLとの違いについてわかりやすく説明します。

1. VTYアクセス制御の基本

まず、VTY(Virtual Terminal)とは、リモート接続を通じてルーターやスイッチにアクセスするための仮想端末のことです。通常、TelnetやSSHを使用してリモート管理を行いますが、アクセス制御を行うためには、適切なACLを設定することが重要です。VTYへのアクセス制御は、どのIPアドレスから接続を許可するか、あるいは拒否するかを決定するために使用されます。

2. 標準ACLと拡張ACLの違い

標準ACLと拡張ACLは、どちらもパケットのフィルタリングを行うために使用されますが、適用できる範囲やフィルタリングの詳細に違いがあります。標準ACLは、IPアドレスに基づいてアクセスを制御します。一方、拡張ACLは、IPアドレスだけでなく、ポート番号やプロトコルなどの詳細情報を使ってアクセスを制限できます。

標準ACLは、よりシンプルにアクセス制御を行いたい場合に使用されます。例えば、特定のIPアドレスを許可または拒否するだけで済む場合に便利です。

3. 「in」を指定する理由

標準ACLを使用する際に「in」を指定するのは、どの方向のトラフィックに対してACLを適用するかを決定するためです。「in」は、インバウンドトラフィックに対してACLを適用することを意味します。つまり、リモートからの接続要求がルーターに到達する前に、その接続が許可されるかどうかを判断します。

この場合、標準ACLは主にIPアドレスを基に許可または拒否するので、特定のIPアドレスからの接続のみを許可したり、拒否したりするために「in」を指定してアクセス制御を行います。逆に、出力されるトラフィックに対して制御を加えたい場合には、「out」を指定します。

4. Telnetの使用とACLの関係

Telnetは、リモート接続に使用されるプロトコルで、TCP 23番ポートを使用します。標準ACLを使用して、Telnet接続の元となるIPアドレスを指定し、特定のIPアドレスからの接続のみを許可することができます。標準ACLで「in」を指定すると、接続要求がルーターに到達する前にアクセスを制御できるため、セキュリティを高めることができます。

もし拡張ACLを使用した場合、より細かい制御が可能ですが、Telnetなど特定のプロトコルに関しては標準ACLで十分な場合もあります。

5. まとめ

標準ACLを使用して「in」を指定する理由は、インバウンドトラフィック、つまり外部からルーターに接続される接続要求をフィルタリングするためです。標準ACLでは、シンプルにIPアドレスに基づいてアクセス制御を行うことができるため、簡単に設定できます。Telnetを使用する際に標準ACLで「in」を指定することで、リモート接続のセキュリティを高め、不要な接続をブロックすることができます。

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