UnityでMMDのモーションを適切に動かすことは、一見簡単に思えるかもしれませんが、実際には多くの問題が発生することがあります。特に、BlenderでPMXモデルにモーションを読み込ませ、FBX形式でエクスポートした場合にモーションが狂ってしまうことがあります。この記事では、その問題を解決するための方法を詳しく解説します。
問題の概要と原因
MMDからUnityへモーションを移行する際に発生する代表的な問題として、モデルの動きが意図した通りに再現されないことがあります。特に「全身が同じ角度で傾いている」や「モーションが違う」といった現象が起きることがあります。これらの問題は、主にボーンの対応やリギング、エクスポート設定が原因で発生することが多いです。
また、MMDのボーン構造とUnityのヒューマノイドリグとの互換性の問題も関係しています。MMDは独自のリギング方法を使用しているため、直接的な変換が難しく、適切な調整を行う必要があります。
Blenderでのモーション読み込みとFBXエクスポートの調整
まず、BlenderでMMDモデルにモーションを読み込む際に注意が必要です。BlenderのMMDツールでは、ボーンのマッピングや位置がUnityでの適切なリグに一致しない場合があります。そのため、FBX形式でエクスポートする前に、ボーンの調整や位置合わせを行う必要があります。
FBXエクスポート時には、エクスポート設定を慎重に確認し、適切なオプションを選択することが重要です。例えば、スケルトンの変換設定やアニメーションの補正が正しく行われているかを確認することで、モーションのズレを最小限に抑えることができます。
Unityでのヒューマノイドリグへの変換方法
UnityにインポートしたFBXファイルをヒューマノイドリグに変換する際には、正しいボーンマッピングが重要です。Unityのインポート設定で「Rig」タブを開き、適切なヒューマノイドリグを選択します。
ここで「Avatar Definition」を「Create From This Model」に設定し、ボーンが正しくマッピングされているかを確認します。もしボーンの割り当てが不適切な場合、手動でボーンを調整することも可能です。また、アニメーションが正しく再生されるかを「Animation」タブでプレビューし、必要に応じて調整を行います。
モーションの調整と補正
モーションがずれる原因として、ボーン構造の違いだけでなく、アニメーションデータ自体の調整が必要な場合もあります。モーションの再生中にモデルが異常に傾く場合、Blenderでエクスポートする際に「コンストレイント」や「ポーズ」設定に誤りがあることがあります。
そのため、Blender内でアニメーションを再確認し、不要な回転やスケールが含まれていないかをチェックします。また、Unity内で「Animation」ウィンドウを使い、モーションの補正を行うことができます。これにより、違和感なくモーションを再生させることが可能です。
まとめ
UnityでMMDのモーションを適切に動かすためには、Blenderでのエクスポート設定やUnityでのリグ設定に注意が必要です。ボーンの調整やエクスポート設定を適切に行い、ヒューマノイドリグに変換する際には慎重にボーンマッピングを確認しましょう。モーションが正しく再生されない場合、Blender内でアニメーションの調整を行い、Unity内で補正を行うことで解決できます。


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