Sysmac Studioでファンクションブロック(タイマーなど)が動作しない場合の原因と対処法

プログラミング

Sysmac Studioを使用していると、ファンクションブロック(FB)が期待通りに動作しない場合があります。特に、タイマー(TON、TOF、TPなど)や位置決めFBがシミュレーション中に動作しないといった問題が報告されています。この記事では、これらの問題の原因とその対処法について詳しく解説します。

Sysmac Studioでのファンクションブロックの動作仕様

Sysmac Studioでは、IEC 61131-3に準拠したFBが使用されます。これらのFBは、入力の立ち上がりエッジで起動され、出力の状態はFBの内部状態に依存します。例えば、TON(On Delay Timer)FBは、入力がTRUEになった後、指定した遅延時間が経過すると出力がTRUEになります。TOF(Off Delay Timer)FBは、入力がFALSEになった後、指定した遅延時間が経過すると出力がFALSEになります。これらのFBは、シミュレーション中でも正常に動作するはずですが、設定や環境によっては期待通りに動作しないことがあります。

動作しない主な原因とその対処法

1. シミュレーション設定の確認

シミュレーション中にFBが動作しない場合、まずはシミュレーション設定を確認してください。Sysmac Studioでは、シミュレーションモードと実機モードで挙動が異なる場合があります。シミュレーションモードでは、実際のタイミングや遅延が再現されないことがあるため、実機での動作確認が必要です。

2. FBの入力条件の確認

FBが期待通りに動作しない場合、入力条件が正しく設定されているか確認してください。例えば、TON FBの場合、入力がTRUEになった後、指定した遅延時間が経過しないと出力がTRUEになりません。入力が常にTRUEであることを確認し、遅延時間が適切に設定されているか確認してください。

3. FBのバッファモードの設定

FBのバッファモード(mcBufferedなど)が適切に設定されていない場合、FBが期待通りに動作しないことがあります。バッファモードを適切に設定することで、FBの動作順序やタイミングを制御できます。例えば、複数のFBを連続して実行する場合、バッファモードを使用して前のFBの完了を待ってから次のFBを実行することができます。

4. デバッグ機能の活用

Sysmac Studioには、ウォッチウィンドウやトレース機能などのデバッグ機能があります。これらを活用して、FBの入力や出力の状態を確認し、問題の原因を特定してください。ウォッチウィンドウでは、FBの変数の現在値をリアルタイムで監視できます。トレース機能では、FBの実行状況を時系列で確認できます。

まとめ

Sysmac Studioでファンクションブロックが動作しない場合、シミュレーション設定やFBの入力条件、バッファモードの設定などを確認することが重要です。これらの確認と適切な設定を行うことで、FBが期待通りに動作するようになります。デバッグ機能を活用して、問題の原因を特定し、対処してください。

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