Excelを使用してデータ分析を行う際、標準偏差を用いて外れ値を特定することが一般的です。しかし、標準偏差を使った外れ値検出にはいくつかの注意点があります。今回は、標準偏差を用いた外れ値の検出方法と、質問者のケースで外れ値が多く出てしまう理由について解説します。
標準偏差を使った外れ値の求め方
標準偏差を使って外れ値を求める基本的な手順は次の通りです。
- 1. データの平均を求める(AVERAGE関数を使用)
- 2. 各データから平均を引いた差を求める
- 3. 標準偏差を求める(STDEV.P関数を使用)
- 4. 各データの差を標準偏差で割り、σ(シグマ)値を算出する
外れ値の基準
外れ値を判定するために、一般的に「±3σ」という基準が使われます。つまり、平均から3倍の標準偏差を超えるデータは外れ値として扱われます。しかし、この基準はデータセットによっては適切でない場合もあります。
外れ値が多くなる原因
質問者が標準偏差を使って外れ値を求めた際に、多くの外れ値が検出された理由は以下の点に起因する可能性があります。
- データのばらつきが大きい: 標準偏差はデータのばらつきを反映する指標です。もしデータセットに極端に異なる値(外れ値)がすでに含まれている場合、その標準偏差が大きくなり、他のデータも外れ値として判定されることがあります。
- データの範囲が狭い: もしデータの範囲が狭ければ、±3σを超えるデータが多くなりやすいです。この場合、外れ値の定義を変更することを検討するのも一つの方法です。
外れ値を減らすためのアプローチ
外れ値を減らすためには、以下のようなアプローチがあります。
- 外れ値の基準を見直す: 標準偏差を使った外れ値の判定基準を変更して、より厳密な基準(例:±2σ)を設定することが考えられます。
- データの前処理を行う: 事前にデータの異常値を除外したり、スムージングを行うことで、外れ値が少なくなる場合があります。
まとめ
標準偏差を用いた外れ値の検出方法は非常に強力ですが、データセットに応じて適切な基準を選ぶことが重要です。質問者のケースでは、データのばらつきが大きかった可能性があるため、外れ値の基準を見直すか、データの前処理を行うことで、より適切な分析結果が得られるかもしれません。


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