論文作成において、Wordの相互参照機能を使って図表番号を挿入する際、学会や出版のスタイルに従い、本文では「Fig. 1」ではなく「図 1」を表示させたい場合があります。この記事では、Wordで「Fig. 1」と表示される図の相互参照を「図 1」に変更する方法を解説します。
相互参照機能とは?
Wordの相互参照機能は、文書内で図表やテキストの特定の場所にリンクを挿入し、番号を自動的に更新するための便利な機能です。この機能を使うと、図や表の番号が変更されても、文中の引用が自動で更新されるため、非常に効率的に文書を作成できます。
しかし、デフォルトでは「Fig. 1」といった英語の表記が使用されます。日本語の文書で「図 1」を表示させるためには、設定を少し変更する必要があります。
「Fig. 1」を「図 1」に変更する方法
図表番号を挿入すると、Wordでは通常、英語表記の「Fig. 1」が自動で入力されます。この動作を変更し、「図 1」にするためには以下の手順を実行します。
- 1. **図のキャプションを挿入する**:最初に、図を挿入した後、その図にキャプションを付けます。図を右クリックし、「図のキャプションを挿入」を選択します。
- 2. **番号の形式を変更する**:キャプションの設定画面で、「番号付け」をクリックし、表示される番号の前に「図」などのテキストを追加します。
- 3. **相互参照を挿入する**:図のキャプションが設定できたら、本文中に相互参照を挿入します。これにより、図の番号が自動で本文に反映されます。
これで、「Fig. 1」ではなく「図 1」と表示されるようになります。
相互参照の設定を日本語に変更する
Wordでは、英語表記をデフォルトで使用しますが、設定を変更することで、日本語に合わせた表記にすることが可能です。具体的には、以下の手順を実行します。
- 1. **ファイルメニューからオプションを選択**:Wordの上部メニューから「ファイル」を選び、「オプション」を選択します。
- 2. **言語設定の変更**:オプション画面で「言語」を選び、日本語を優先言語として設定します。
- 3. **キャプションのテキストをカスタマイズ**:キャプションの設定画面に戻り、表示形式を日本語に設定します。
この設定を行うことで、以降挿入される図表のキャプションが「図 1」、「表 1」などの日本語表記になります。
相互参照を手動で修正する方法
もし相互参照を挿入した後に、手動で「Fig. 1」を「図 1」に変更したい場合、以下の方法で簡単に修正できます。
- 1. **相互参照を挿入後に修正**:相互参照が挿入された箇所を選択し、「F9」キーを押してフィールドコードを表示します。
- 2. **「Fig.」を手動で削除**:「Fig.」部分を手動で削除し、「図」と入力します。
- 3. **フィールドコードの更新**:「F9」キーを再度押して、フィールドを更新します。これにより、手動で修正した内容がそのまま反映されます。
まとめ
Wordで「Fig. 1」を「図 1」に変更するためには、キャプションの設定や相互参照の挿入を日本語に合わせてカスタマイズすることが重要です。相互参照機能を利用すれば、図表番号が自動で更新され、効率よく論文を作成できます。これらの設定をうまく活用して、学会や出版に適した形式で文書を作成しましょう。


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