Windows 11へのアップグレードを試みる際に、セキュアブートを有効化するためにBIOS設定でCSM（Compatibility Support Module）を無効にした結果、Windowsが表示されなくなり、BIOS画面のみが表示されるという問題が発生することがあります。このような場合、どのように対処すればよいのでしょうか？この記事では、その解決方法について詳しく説明します。
1. セキュアブートとCSMの役割
セキュアブートは、コンピュータが起動する際に、安全なオペレーティングシステムのみを読み込むことを保証するための技術です。これにより、悪意のあるソフトウェアからの攻撃を防ぐことができます。一方、CSM（Compatibility Support Module）は、古いPCハードウェアとUEFI（Unified Extensible Firmware Interface）システムの互換性を保つための機能です。CSMが有効になっていると、PCはレガシーBIOSモードで起動するため、Windows 11に必要なUEFIモードでの起動ができません。
そのため、Windows 11を使用するには、セキュアブートを有効にし、CSMを無効にする必要がありますが、これが適切に設定されていないと、起動の問題が発生することがあります。
2. BIOS設定を見直す方法
まず、BIOS画面に入り、CSMを無効にした後に問題が発生した場合、次の手順を試してください。1つ目は、BIOS設定で「セキュアブート」を再確認し、確実に有効になっているか確認することです。セキュアブートが無効の場合、Windowsが正しく起動しないことがあります。
次に、起動順序（Boot Order）を確認します。OSをインストールしたドライブが最初に起動するように設定されているか確認してください。場合によっては、UEFIモードでWindowsがインストールされていない可能性があるため、UEFIモードでの起動が必要です。
3. Windows 10/11の再インストール
もし上記の設定を確認しても問題が解決しない場合、Windows 10またはWindows 11を再インストールすることを検討する必要があるかもしれません。インストール時に、UEFIモードでのインストールを選択することで、セキュアブートとCSMの設定が正しく反映され、起動できるようになります。
再インストール時には、インストールメディア（USBまたはDVD）を使い、ブートメニューからUEFIモードでインストールを選択します。これにより、問題が解決する場合があります。
4. 他の解決策
もしこれらの方法でも解決しない場合、BIOSの設定をリセットして、初期状態に戻すことも有効です。BIOS設定をデフォルトに戻すことで、誤った設定を修正できる場合があります。
また、PCが古い場合、ハードウェアの問題も考慮する必要があります。その場合、PCのマザーボードやハードディスクの交換が必要になることもあります。
5. まとめ
Windows 11にアップグレードするために、セキュアブートを有効化し、CSMを無効にすることは重要ですが、それに伴う問題にはいくつかの解決策があります。BIOS設定を再確認し、適切に設定を行うことが重要です。再インストールを行ったり、BIOSの設定をリセットすることも有効な手段となります。
適切な設定を行うことで、Windows 11が正常に起動し、快適に使用できるようになるはずです。問題が解決しない場合は、ハードウェアの確認も忘れずに行ってください。
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