Cisco社のCatalystスイッチ、特にC9300やC9200シリーズをスタックケーブルで2台冗長構成にして運用している場合、Active/Standbyの両方のスイッチが正常に動作しているかを監視する方法が重要です。この記事では、これらのスイッチにおける監視方法やIPアドレスを利用した監視の解決策を解説します。
Active/Standby冗長構成における監視の重要性
ネットワークの冗長性を確保するために、Cisco Catalystのようなスイッチをスタック構成で使用することが一般的です。冗長構成では、通常、1台がActive(アクティブ)、もう1台がStandby(スタンバイ)として動作します。この場合、どちらかがダウンすると、もう片方が引き継ぐ形でサービスを継続しますが、両者が正常に動作しているかを監視することが必要です。
監視を行うことで、ネットワークの可用性を高め、障害が発生した際に迅速に対応することができます。
IPアドレスを付与して監視する方法
一つの方法として、CiscoスイッチにIPアドレスを割り当てて、両方のスイッチの状態を監視することが挙げられます。各スイッチにIPアドレスを割り当てることで、ネットワーク監視ツール(例えば、PingやSNMPなど)を使用して、各スイッチの状態をリモートで確認することができます。
具体的には、以下の手順で進めることができます。
- スイッチにIPアドレスを静的に設定し、それぞれにアクセスできるようにする。
- ネットワーク監視ツール(Ping、SNMP、Syslogなど)を使用して、スイッチの状態を定期的に監視する。
- 異常が検出された場合にアラートを受け取るように設定する。
スタックの監視に関するツールと技術
スタック構成の監視には、いくつかのツールと技術が活用できます。主に以下の方法が一般的です。
1. SNMP(Simple Network Management Protocol)
SNMPを使用すると、ネットワーク機器からの状態情報を監視することができます。CiscoスイッチはSNMPをサポートしており、スタック構成でも利用可能です。SNMPトラップやポーリングを利用することで、各スイッチの状態やエラー情報を収集できます。
2. Syslog
Syslogを利用すると、スイッチからのログ情報をリアルタイムで監視することができます。Syslogを利用することで、異常が発生した際にログとして記録され、問題の早期発見が可能になります。
3. Cisco Prime Infrastructure
Cisco Prime Infrastructureは、Ciscoのネットワーク機器を一元的に監視するための強力なツールです。これを使うことで、スイッチのパフォーマンス、状態、エラーのトラブルシューティングを行うことができます。
冗長構成での障害監視のポイント
Active/Standby構成の監視で重要なのは、冗長性を保つための障害検出能力です。以下のポイントに留意することで、冗長構成の監視をより効率的に行うことができます。
- 両スイッチが正しく同期しているか確認する。
- アクティブスイッチとスタンバイスイッチの状態を定期的にチェックする。
- 障害が発生した際に、迅速に切り替えが行われるように設定する。
まとめ
Cisco Catalystスイッチのスタック構成において、Active/Standbyの両方を監視するためには、IPアドレスを付与し、SNMPやSyslogなどの監視技術を活用することが重要です。また、冗長構成の監視を効率的に行うためには、ネットワーク監視ツールや管理ソフトウェアを使用することで、障害の早期発見と迅速な対応が可能となります。適切な監視を行い、ネットワークの可用性を最大化しましょう。
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