FortranをVSCodeで使いたいと考えているプログラミング初心者の方にとって、コンパイルや実行を効率よく行う方法は重要です。しかし、PythonのようにVSCode内で完結させるのは少し手間がかかります。本記事では、VSCodeでFortranを使いやすくするための設定方法と実行手順について解説します。
1. Fortran開発環境の整備
VSCodeでFortranを使用するためには、まず開発環境を整備する必要があります。Fortranのコンパイラとしては、一般的に「gfortran」が使用されます。これをインストールし、VSCodeに設定することが最初のステップです。
また、VSCodeにはFortran専用の拡張機能がないため、「Modern Fortran」などの拡張機能をインストールすることで、構文のハイライトや補完機能を追加できます。
2. VSCodeでのFortranプログラムのビルドと実行
FortranプログラムをVSCodeで実行する際には、コンパイルと実行の手順をスムーズにするために、いくつかの設定が必要です。一般的な手順は、まずコードをコンパイルし、その後生成された実行ファイルを実行するというものです。
これを自動化するために、VSCodeの「tasks.json」を設定して、ビルドと実行のプロセスを一度に実行できるようにします。これにより、手動でコンパイルを行う手間を省けます。
3. 入力を必要とするFortranプログラムの実行方法
Fortranプログラムで「read」関数を使用する場合、ターミナルで入力を受け取る必要があります。VSCode内で実行した場合、「出力」ウィンドウに表示されるため、ユーザーが入力できなくなってしまう問題が発生します。
これを解決するためには、VSCodeの設定を変更して、ターミナルを通じて入力を受け付けるようにする必要があります。具体的には、VSCodeの「code-runner.executorMap」に対して、gfortranでコンパイルし、ターミナルで実行する設定を追加します。
4. VSCodeの拡張機能「Code Runner」を使う方法
VSCodeには「Code Runner」という拡張機能があります。この拡張を使用すると、ターミナル内でコンパイルと実行を一度に行うことができますが、入力が必要なプログラムでは問題が生じることがあります。
「Code Runner」を使う場合、設定で「runInTerminal」を「true」に設定することで、ターミナルを開いて入力を受け付けることができます。これにより、FortranプログラムをVSCode内で簡単に実行できるようになります。
5. まとめ: VSCodeでFortranを効率的に実行する方法
VSCodeでFortranを使う際に、コンパイルや実行をスムーズに行うためには、いくつかの設定を行うことが重要です。タスクを設定してビルドと実行を自動化したり、入力を受け付けるようにVSCodeを調整することで、Pythonのように簡単に実行することが可能になります。
これらの設定を行うことで、Fortranプログラムを効率的に開発でき、VSCodeをフル活用して作業の生産性を高めることができます。
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