CISCO IOSでVLANを設定せずにポートにVLANを許可することについての解説

ネットワーク技術

ネットワーク機器の設定において、VLAN(仮想LAN)の設定は非常に重要です。特にCISCO IOSを使用する際に、VLANをポートに許可することができるかどうかについて疑問を抱く方も多いでしょう。この記事では、VLANを作成せずにポートにVLANを許可する場合に起こりうる挙動とその意味について解説します。

CISCO IOSでのVLAN設定の基本

VLAN(Virtual Local Area Network)は、物理的なネットワークを論理的に分割するための技術です。これにより、同じ物理ネットワーク内で異なるVLANを設定し、トラフィックの隔離ができます。CISCOのIOSにおけるVLAN設定は、基本的にVLAN IDを設定した後、各ポートにそのVLANを割り当てて使用します。

通常、VLANの設定には以下の手順が必要です。

  • VLANの作成
  • ポートへのVLANの割り当て
  • VLANインターフェースの設定(必要に応じて)

VLANを作成せずにポートにVLANを許可する場合の挙動

「VLANを作成せずにポートにVLANを許可する」という場合、実際には「VLANを通過させるだけ」の設定になります。つまり、CISCOのIOSでVLANを作成しないままで、特定のポートに対してVLANを許可しても、そのポートにVLAN IDを割り当てることはできません。

VLANの許可設定は、通常、トランクポートやアクセスポートで使用されます。トランクポートの場合、複数のVLANを通過させるための設定が必要ですが、VLANがまだ作成されていない場合、そのVLAN IDは認識されません。従って、VLANの通過はできないことになります。

VLANを設定しない場合の問題点

VLANを作成せずにVLAN IDを許可したとしても、実際にはトラフィックは適切に振り分けられません。ポートに許可されているVLANが、スイッチ内で定義されていないため、ネットワーク上での通信に問題が生じることがあります。

特に、トラフィックの隔離がされないため、異なるVLAN間で通信ができてしまうこともあります。また、設定ミスが原因でネットワーク全体の構成が不安定になる可能性もあります。

正しいVLAN設定手順

VLANを正しく動作させるためには、まずCISCO IOSでVLANを作成し、適切なポートにVLANを割り当てる必要があります。以下の手順に従って、VLANの設定を行いましょう。

  1. VLANの作成:「vlan 10」などでVLANを作成します。
  2. ポートへのVLANの割り当て:「switchport access vlan 10」のように、ポートにVLANを割り当てます。
  3. トランクポートの設定(必要に応じて):「switchport mode trunk」などでトランクポートを設定し、複数のVLANを通過させる設定を行います。

まとめ

VLANを作成せずにポートにVLANを許可しても、CISCO IOSではそのVLAN IDは通過できません。適切にVLANを設定し、ポートにVLANを割り当てることで、ネットワーク上で正しいVLAN管理が行えるようになります。

VLAN設定を正しく理解し、実際のネットワーク構成に反映させることが、安定したネットワーク運用を実現するための第一歩です。

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