VBAでCSVファイルインポート時に発生するエラーとその解決法

Microsoft AccessのVBAを使用してCSVデータをインポートする際、ファイルダイアログを表示しようとするとエラーが発生することがあります。特に、’FileDialog’メソッドで発生するエラーはよく見られる問題です。この記事では、このエラーの原因とその解決策について解説します。

エラーの原因と解決策
FileDialogオブジェクトの使用方法
エラーを解決するための具体的なチェック項目
正しいコードの実行例
まとめ

エラーの原因と解決策

VBAでCSVファイルをインポートする際、FileDialogメソッドを使用してファイルを選択しようとすると、エラーが発生することがあります。具体的には、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。

‘実行時エラー’-2147467259（80004005）: ‘FileDialog’メソッドは失敗しました ‘＿Application’オブジェクト’

このエラーは、主にFileDialogオブジェクトの設定に関連する問題が原因で発生します。VBAでFileDialogオブジェクトを使用するには、正しい設定が必要です。

FileDialogオブジェクトの使用方法

FileDialogオブジェクトを使用する際は、以下の点を確認することが重要です。

FileDialogオブジェクトを正しく設定しているか
Applicationオブジェクトの参照が正しいか
使用しているAccessのバージョンがFileDialogメソッドに対応しているか

具体的なコード例としては、次のようにFileDialogを使用します。

Dim dlg As Object
Set dlg = Application.FileDialog(msoFileDialogFilePicker)
With dlg
    .AllowMultiSelect = False
    .Title = "CSVファイルのインポート"
    .InitialFileName = Application.CurrentProject.Path
    .Filters.Clear
    .Filters.Add "CSVファイル", "*.csv"
    If .Show = True Then
        'ファイルの選択が成功した場合
        strpath = .SelectedItems(1)
    End If
End With

このコードでは、FileDialogを正しく設定し、CSVファイルのみを選択できるようにしています。また、ファイルが選択された場合にそのパスを取得し、インポート処理を行うことができます。

エラーを解決するための具体的なチェック項目

エラーを解決するためには、以下の項目を確認しましょう。

1. 参照設定の確認

FileDialogを使用するには、適切なライブラリ参照が必要です。特に、Microsoft Officeの参照設定を確認し、必要なライブラリが有効になっているかを確認しましょう。

2. Applicationオブジェクトの設定

エラーが発生する原因の一つとして、Applicationオブジェクトの設定ミスが考えられます。Application.FileDialogを使用する際、Accessアプリケーションが正しく設定されているかを確認してください。

3. コードの見直し

コード内で誤ってFileDialogオブジェクトを複数回使用している場合、競合が発生することがあります。コードを見直し、不要なFileDialogの設定がないか確認しましょう。

正しいコードの実行例

以下は、VBAでCSVファイルをインポートするための正しいコード例です。これを参考に、エラーを回避しながらファイルダイアログを正常に動作させることができます。

Private Function CSVインポート(TARGET_TABLE, IMPORT_DEFINITION)
    Dim strpath As String
    Dim dlg As Object
    Set dlg = Application.FileDialog(msoFileDialogFilePicker)

    With dlg
        .AllowMultiSelect = False
        .Title = "CSVファイルのインポート"
        .InitialFileName = Application.CurrentProject.Path
        .Filters.Clear
        .Filters.Add "CSVファイル", "*.csv"

        If .Show = True Then
            strpath = .SelectedItems(1)
        Else
            MsgBox "キャンセルされました"
            Exit Function
        End If
    End With

    DoCmd.TransferText acImportDelim, IMPORT_DEFINITION, TARGET_TABLE, strpath, True
    MsgBox "インポート完了しました。"
End Function

このコードでは、FileDialogを正しく設定し、CSVファイルの選択後にインポート処理を行っています。もしエラーが発生した場合は、コード内の参照設定やオブジェクトの使用方法を見直してみてください。

まとめ

VBAでCSVファイルをインポートする際に発生する’FileDialog’メソッドのエラーは、主に設定ミスや参照設定の不備が原因です。適切な参照設定と正しいFileDialogオブジェクトの使用方法を守ることで、エラーを解決し、スムーズにインポート処理を実行できます。エラーが発生した場合は、上記のチェック項目を確認し、コードを見直してみてください。