イラストレーターの「パスのアウトライン」と「オブジェクトのアウトライン」の違いと使い分け方

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Adobe Illustrator(イラストレーター)では、文字やオブジェクトを「アウトライン化」する機能が重要な作業工程となります。特に印刷物を作成する際、テキストをアウトライン化して調整を行うことが一般的ですが、ここでよく使われるのが「パスのアウトライン」と「オブジェクトのアウトライン」です。これらの違いについて理解することは、効率的な作業には欠かせません。

「パスのアウトライン」と「オブジェクトのアウトライン」の基本的な違い

まず、「パスのアウトライン」と「オブジェクトのアウトライン」それぞれが何を意味するのかを整理しましょう。

パスのアウトライン:テキストやオブジェクトをパスとして変換する際に使用され、文字をアウトラインに変換することで、文字そのものをパスの形として認識します。この変換を行うことで、編集可能なテキストからパスを操作可能なオブジェクトに変換されます。

オブジェクトのアウトライン:オブジェクト全体をアウトラインに変換する方法です。オブジェクトに適用された効果やフィルターなどをそのまま反映させてアウトライン化します。こちらは、テキストを含むオブジェクト全体をアウトライン化したい場合に使います。

テキストのアウトライン化と微調整

印刷物データを作成する際、テキストのアウトライン化は非常に重要な作業です。特にフォントが異なる環境でも問題なく印刷できるようにするために、フォントをパスに変換します。

「パスのアウトライン」を使うことで、文字自体がパスとして扱われるため、文字の形状を直接調整することが可能になります。微調整がしやすく、フォントが埋め込まれていない場合でも問題なく処理できます。

「パスのアウトライン」 vs 「オブジェクトのアウトライン」:どちらを使うべきか?

どちらを使うべきかは、作業内容によって変わります。

  • テキストのみの調整が必要な場合:「パスのアウトライン」を使用することをお勧めします。これにより、文字の形状や位置を正確に調整できるため、微調整がしやすくなります。
  • オブジェクト全体に影響を与える必要がある場合:例えば、シェイプやエフェクトが含まれる場合は、「オブジェクトのアウトライン」が適しています。これにより、オブジェクトの各要素がそのまま反映されます。

余分な空白の調整方法

「パスのアウトライン」を使用する際、テキストの下に余分な空白が残ることがあります。この問題は、アウトライン化された後のテキストボックスに影響を与えますが、簡単に修正できます。

テキストをアウトライン化した後、選択ツールでパスを微調整し、必要に応じて余分な空白部分を削除することができます。また、テキストボックス内のマージンを調整することで、余分なスペースを減らすことができます。

まとめ:作業に応じたアウトラインの選択

「パスのアウトライン」と「オブジェクトのアウトライン」の違いを理解することで、作業効率が大きく向上します。テキストだけを調整したい場合は「パスのアウトライン」を、オブジェクト全体を一括でアウトライン化したい場合は「オブジェクトのアウトライン」を使うと良いでしょう。

デザイン作業では、適切なツールを選ぶことで、後の調整がスムーズになります。アウトライン化の際にはその目的に合わせて使い分けることをお勧めします。

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