シリアル通信をPLC (FX3U) で行う場合、設定や配線における小さなミスが原因で通信がうまくいかないことがあります。この記事では、FX3U-64M PLCを使用したシリアル通信設定について、一般的な設定方法やトラブルシューティングのポイントを解説します。
1. FX3U PLCでのシリアル通信の基本的な設定方法
シリアル通信の設定では、まず使用する通信モジュールを正しく取り付けることが重要です。FX3Uの場合、FX-USB-AWを使ってPCと接続し、FX3U-485-BDを使って外部機器と通信するのが一般的です。
配線に関しては、TxD(送信)、RxD(受信)、SG(グラウンド)の3線接続が基本です。特に、配線が正しいことを確認することが最初のステップです。接続ミスがあると、データが送受信できないため、ケーブルのピン配置に注意してください。
2. PLC側の設定と通信パラメータの確認
PLCの設定においては、PCと通信するためのパラメータ設定が必要です。PC側の通信設定が相手の機器と一致していることを確認しましょう。例えば、ボーレート、データビット、パリティ、ストップビットなどの設定が一致しているかをチェックします。
また、FX3Uのシリアル通信を設定する際に重要なのは、RS2命令の使い方です。RS2命令で送受信を管理し、データレジスタに値を格納する際に、受信完了フラグが立たない場合は、通信自体に問題がある可能性があります。
3. シリアル通信の動作確認方法
シリアル通信が正常に動作しているかどうかを確認する方法として、いくつかのアプローチがあります。最も基本的なのは、データレジスタの値をモニタリングすることです。もし値が格納されない場合、受信が完了していないことを意味します。
さらに、フラグを使用して送信や受信が成功したかを確認することができます。RS2命令には送信成功や受信成功のフラグがないため、データレジスタに格納された値を監視することが一般的です。ただし、フラグの代わりにタイムアウト設定やエラーチェック機能を活用することも効果的です。
4. よくあるトラブルとその解決方法
シリアル通信でよくあるトラブルとしては、接続不良や設定ミスが挙げられます。例えば、配線の誤接続や、通信パラメータの不一致が原因で通信が成立しないことがあります。
また、RS2命令を使った場合、受信データが正しく格納されないことがあります。この場合、ハードウェアの接続を再確認し、PLCと相手機器の通信設定を見直すことが重要です。
5. シリアル通信の設定で見落としがちなポイント
シリアル通信を設定する際、見落としがちな点として、通信のタイミングやフロー制御の設定があります。例えば、フロー制御が有効になっていない場合、送信データが適切に受信されないことがあります。これにより、通信が途中で切断されたり、データが破損することがあります。
また、PLCのファームウェアやドライバが最新であるかも確認しておきましょう。古いバージョンでは、新しいモジュールとの互換性がない場合があります。
6. まとめ: FX3U PLCでのシリアル通信設定のポイント
FX3U PLCを使ったシリアル通信設定には、正しい配線、適切な通信設定、RS2命令の使い方、そしてトラブルシューティングの基本的な知識が求められます。通信がうまくいかない場合は、まず接続を再確認し、通信設定やパラメータを見直すことが重要です。
シリアル通信の動作確認には、フラグやデータレジスタを使って監視する方法が一般的です。問題が発生した場合は、フロー制御やタイムアウト設定の確認、そしてハードウェアの接続状態を再チェックすることをおすすめします。
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