FileMaker Proを使用して700名の顧客情報を管理している場合、特定の条件でフィルタリングしたデータを、新規の.fmp12ファイルとして作成したいことがあります。しかし、デフォルトの方法では標準レイアウトが適用されてしまい、オリジナルのレイアウトを引き継ぐことができないことがあります。
1. FileMaker Proでレイアウトを保持したままデータをエクスポートする方法
FileMaker Proでは、検索条件を設定して特定のデータのみを表示し、その状態でエクスポートすることができます。しかし、新規ファイルを作成する際にカスタムレイアウトを保持するためには、いくつかの手順が必要です。
2. 手順①:「山田」だけを検索して抽出
まず、「山田」という名字を持つ顧客だけを検索し、対象レコードを絞り込みます。
- FileMakerの検索モードに切り替える(
Ctrl + F
またはCmd + F
)。 - 名前フィールドに「山田」と入力して検索。
- 検索結果が正しいことを確認する。
3. 手順②:カスタムレイアウトのままデータを新規ファイルにコピー
FileMakerの標準エクスポート機能を使うと、データは移行できますが、レイアウトは保持されません。そのため、以下の手順で新しいファイルにデータをコピーします。
3.1 新規データベースを作成
- FileMaker Proで新規データベースを作成し、現在のデータベースと同じフィールド構造を設定する。
- レイアウトモードに切り替えて、既存のデザインを再現する。
3.2 スクリプトを利用してデータを移行
スクリプトを活用して、カスタムレイアウトのままデータを新しいファイルに移行できます。
Set Variable [ $FoundRecords; Value: Get(FoundCount) ] Loop Exit Loop If [ Get(RecordNumber) > $FoundRecords ] New Record/Request Set Field [ 新ファイル::名前 ; 現在のファイル::名前 ] Set Field [ 新ファイル::住所 ; 現在のファイル::住所 ] Set Field [ 新ファイル::電話番号 ; 現在のファイル::電話番号 ] Go to Record/Request/Page [ Next; Exit After Last ] End Loop
このスクリプトを実行することで、検索結果のデータを新しいFileMakerファイルにコピーできます。
4. 手順③:レイアウトを複製して適用
既存のレイアウトを再利用するには、レイアウトのエクスポート機能を活用するか、新規ファイルで同じレイアウトを作成する必要があります。
4.1 既存のレイアウトをコピーする方法
- レイアウトモードに切り替える(
Ctrl + L
またはCmd + L
)。 - レイアウトを複製し、新しいファイルへ適用する。
4.2 手作業でレイアウトを再現
もしコピーができない場合は、新規ファイル上で手作業でレイアウトを再現し、必要なフィールドを配置することで、見た目を統一することが可能です。
5. まとめ
FileMaker Proで特定の顧客データをカスタムレイアウトのまま新規ファイルに保存するには、以下の手順を踏むとスムーズに作業できます。
- 検索モードを利用して特定のデータを絞り込む。
- 新規データベースを作成し、同じフィールド構造を持つよう設定する。
- スクリプトを利用して検索結果のデータを移行する。
- レイアウトを複製または再作成し、新ファイルに適用する。
これらの手順を実施することで、オリジナルのレイアウトを維持したまま、特定のデータを管理することが可能になります。
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