ネットワークを構築する際、サブネットマスクはIPアドレスを適切に分割し、通信を管理するために重要な役割を果たします。本記事では、32台のPCを接続するLANのサブネットマスクを求める方法について解説します。
サブネットマスクとは?
サブネットマスクは、IPアドレスを「ネットワーク部」と「ホスト部」に分割するための数値であり、ネットワーク内で使用可能なホスト数を決定します。一般的に、IPv4では32ビットのアドレスを持ち、これを適切にサブネット化することで効率的にネットワークを利用できます。
必要なホスト数からサブネットマスクを決める
1. 必要なホスト数を確認
問題では32台のPCを接続するLANを構築するため、最低32台のホストが必要です。ただし、IPネットワークではネットワークアドレス(最初のアドレス)とブロードキャストアドレス(最後のアドレス)の2つが使用できないため、実際には「32 + 2 = 34」台分のアドレスを確保する必要があります。
2. 必要なホスト数に対応するIPアドレスの範囲を決定
ホスト数に必要なIPアドレスの範囲は、2のべき乗で決まります。以下の表を参考にします。
ホスト数 | 必要なアドレス数 | CIDR表記 | サブネットマスク |
---|---|---|---|
16台 | 2^4 = 16(不足) | /28 | 255.255.255.240 |
32台 | 2^5 = 32(不足) | /27 | 255.255.255.224 |
64台 | 2^6 = 64(OK) | /26 | 255.255.255.192 |
34台のアドレスを確保するには、2^6 = 64台分のアドレスが必要となるため、CIDR表記は「/26」、サブネットマスクは「255.255.255.192」となります。
サブネットマスクの計算方法
サブネットマスクの計算は、IPアドレスのビット数を用いて行います。IPv4は32ビットで構成されており、「/26」という表記は「26ビットがネットワーク部、残り6ビットがホスト部」という意味になります。
「/26」のサブネットマスクは、以下のようになります。
- ネットワーク部(26ビット):11111111.11111111.11111111.11000000
- ホスト部(6ビット):000000
これを10進数に変換すると「255.255.255.192」となります。
まとめ
32台のPCを接続するLANを構築する場合、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを考慮して、最低34台分のIPアドレスが必要になります。そのため、2^6 = 64台分のアドレスを確保できる「/26」のサブネットマスク(255.255.255.192)を設定するのが適切です。
この方法を理解すれば、異なるホスト数に対応したサブネットマスクの計算も可能になります。
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