Adobe IllustratorでオブジェクトをSVG形式で書き出した際、デフォルトではオブジェクトの範囲にのみ切り取られ、余白がなくなります。SVGに透過背景を反映し、余白を持たせるにはいくつかの方法があります。本記事では、その方法を詳しく解説します。
SVGに余白を追加する方法
IllustratorでSVG書き出し時に余白を持たせるには、以下の方法を試してください。
① アートボードサイズを調整する
IllustratorでSVGを書き出す際、アートボードサイズがオブジェクトのサイズと一致していると、余白がない状態で書き出されます。そのため、余白を確保するためにアートボードを拡張しましょう。
- アートボードツール(Shift + O)を選択します。
- アートボードのサイズを大きくして、オブジェクトの周囲に余白を確保します。
- 書き出し時に[アートボードを使用]オプションを有効にする。
この方法により、オブジェクトの周囲に均等な余白を持たせることができます。
② 透明な長方形を追加する
アートボードのサイズを変えずに、余白を確保したい場合は、透過の長方形を追加することで解決できます。
- 長方形ツール(M)を選択し、オブジェクトの周囲に適切なサイズの長方形を作成します。
- 塗りと線を「なし」に設定し、見た目は透過にします。
- この長方形をオブジェクトと一緒に選択し、[オブジェクト] → [グループ]でまとめます。
- SVGとして書き出すと、余白が反映されます。
③ SVGコードを直接編集する
Illustratorで書き出した後、SVGファイルをテキストエディタで開き、viewBox
属性を調整することで、余白を追加することもできます。
- SVGファイルをエディタで開く。
viewBox="0 0 width height"
の値を変更し、余白を追加する。- 例えば、
viewBox="-20 -20 width+40 height+40"
とすると、四方に20pxの余白が追加されます。
この方法は、細かく余白の調整をしたい場合に有効です。
IllustratorのSVG書き出し設定
適切な設定を行うことで、余白を含めたSVGを書き出すことができます。
- [ファイル] → [書き出し] → [書き出し形式]を選択。
- [SVG]を選択し、[アートボードを使用]を有効にする。
- 詳細設定で[レスポンシブ]のチェックを外し、固定サイズで書き出す。
まとめ
IllustratorでSVGに余白を追加する方法は以下の3つがあります。
- アートボードのサイズを大きくする。
- 透過の長方形を追加する。
- SVGのコードを直接編集する。
用途に応じて適切な方法を選び、余白のあるSVGを書き出しましょう。
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