Excelで重要なデータを保存し忘れ、さらにバックアップがない場合でも、データを復元できる可能性があります。本記事では、時間が経過してしまった後でも試すべき復元方法を解説します。最も簡単な方法から、専門的な手段まで段階的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. Excelの自動保存機能を確認する
Excelには、作業中のデータを自動的に保存する機能があります。特に、Excel 2016以降では「自動回復」機能が強化されており、保存を忘れた場合でも、最後の作業状態を復元できることがあります。
まず、Excelを再度開き、以下の手順で自動保存ファイルを確認してみましょう。
- Excelを開いた後、ファイルメニューにアクセス
- 「情報」をクリックし、「ドキュメントの管理」オプションから「保存されていないブックの回復」を選択
この方法で、保存されていなかったデータが見つかることがあります。
2. Excelの一時ファイルを確認する
Excelは作業中に一時ファイルを自動的に作成します。これらのファイルは、作業中のデータが突然失われた場合に復元の手助けとなります。特に、Excelを開いたままコンピュータがクラッシュした場合や強制終了した場合、一時ファイルから復元できる可能性が高いです。
一時ファイルを探す方法は次の通りです。
- ファイルエクスプローラーを開き、次のパスにアクセス:C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\Office\UnsavedFiles
- このフォルダ内に保存されていないExcelファイル(拡張子が .xlsb や .xlsx のもの)があるか確認する
見つかった場合は、そのファイルを開いて内容を確認してみましょう。
3. バージョン履歴を利用してデータを復元する
もしファイルがOneDriveやSharePointなどのクラウドに保存されている場合、バージョン履歴を利用して過去の状態に戻すことができます。これにより、数週間前のデータを復元することが可能です。
バージョン履歴を利用するには、以下の手順を実行します。
- OneDriveやSharePointのWebアプリを開き、対象のファイルを選択
- 右クリックし、「バージョン履歴」を選択
- 復元したい日付のバージョンを選び、「復元」をクリック
これにより、過去に保存された状態に戻すことができます。
4. データ復元ソフトを使用する
もし上記の方法でデータが見つからなかった場合、データ復元ソフトを利用する手もあります。これらのソフトは、削除されたデータや上書きされたデータを復元するためのツールです。
無料で使えるソフトもありますが、有料のソフトの方が復元精度が高い場合が多いです。代表的なデータ復元ソフトには、以下があります。
- Recuva
- EaseUS Data Recovery Wizard
- Wondershare Recoverit
これらのツールを使って、ハードディスクやSSDから失われたデータをスキャンし、復元できるか試してみましょう。
5. まとめ:重要なデータは定期的にバックアップを取る習慣を
Excelで保存し忘れたデータを復元する方法として、まずは自動保存機能や一時ファイルの確認から始め、その後はクラウドサービスのバージョン履歴やデータ復元ソフトを利用することをお勧めします。
今後のために、定期的なバックアップを取る習慣をつけておくことが、データの消失を防ぐ最も効果的な方法です。重要なファイルは、クラウドや外部ストレージに保存しておくと安心です。
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