ドライブのバックアップをNASにミラーリングしたい場合、フリーソフトを使って1日1回自動実行し、削除したファイルやフォルダをミラーリング先でも削除するというニーズに応えるソフトがあります。この記事では、その条件を満たすフリーソフトの選び方と設定方法を解説します。
ミラーリングとバックアップの違い
バックアップとミラーリングは似ていますが、少し異なります。バックアップは元のデータをそのままコピーするだけですが、ミラーリングは元のデータと常に同期して、ファイルの追加・変更・削除をリアルタイムで反映させる方法です。NAS(ネットワークアタッチドストレージ)にミラーリングすることで、ドライブの故障時にデータを失うリスクを減らせます。
今回求められているのは、1日1回指定した時間に実行され、削除されたファイルやフォルダもミラーリング先から削除されるシンプルなバックアップ・ミラーリングです。
条件に合ったフリーソフトの選定
フリーソフトを選ぶ際、以下のポイントを重視する必要があります。
- 定期的なバックアップの自動化:毎日指定した時間にバックアップを実行できるスケジュール機能。
- 削除されたファイルの同期:PCで削除したファイルがNASにも反映されるよう、同期設定が必要です。
- 簡単な設定と高い信頼性:設定が簡単で、誤ってデータを削除しないような安全策が施されていること。
おすすめのフリーソフト
以下のフリーソフトは、上記の条件を満たすものとしてお勧めできます。
1. SyncBack Free
SyncBack Freeは、Windows環境で動作する強力なバックアップツールです。指定した時間にバックアップを自動で実行でき、NASへのミラーリングも可能です。削除されたファイルをミラーリング先でも削除するオプションもあります。
設定方法も簡単で、スケジュール機能を使って毎日決まった時間にバックアップを実行できます。無料で使える範囲が広く、多くのユーザーに支持されています。
2. FreeFileSync
FreeFileSyncは、比較的使いやすいバックアップ・同期ソフトです。スケジュール機能は付いていませんが、別途タスクスケジューラと連携させることで、指定した時間にバックアップを実行できます。
また、FreeFileSyncではミラーリング機能を使って、削除されたファイルを正しく同期できます。少し設定が手間ですが、無料で非常に高機能です。
3. Robocopy(Windows標準ツール)
RobocopyはWindowsに標準で搭載されているコマンドラインツールで、非常に高機能なバックアップ・ミラーリングツールです。タスクスケジューラと組み合わせることで、1日1回自動実行も可能です。
削除されたファイルをミラーリング先から削除するオプションもあり、非常に強力ですが、コマンドラインに慣れていないと設定が少し難しいかもしれません。
設定方法のポイント
これらのソフトを使う際の設定で重要なのは、まずはミラーリングオプションを正しく設定することです。例えば、削除されたファイルもNASで削除するオプションを有効にすることが必須です。
また、バックアップのスケジュール設定も忘れずに行い、1日1回自動実行されるようにしましょう。SyncBack FreeやFreeFileSyncは、GUIで設定ができるので初心者にも扱いやすいです。
まとめ
Windows10環境でNASへのミラーリングバックアップをフリーソフトで実現するためには、SyncBack Free、FreeFileSync、またはRobocopyを活用するのがおすすめです。それぞれのソフトには特徴がありますが、基本的な要求に対応できる機能を備えています。適切な設定を行えば、毎日決まった時間にバックアップが自動で実行され、削除されたファイルも同期されるので、安心してデータを守ることができます。


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