SES(システムエンジニアリングサービス)の営業として、新卒で未経験から入った場合、スキルシートに記載された内容だけでは具体的な経験を判断するのが難しいことがあります。特に、テスト設計や実行の経験があるかどうかを見分けることは重要です。この記事では、SES営業においてテスト設計やテスト実行の経験をスキルシートから読み取るコツをご紹介します。
テスト設計とテスト実行の基本的な違い
テスト設計とテスト実行は、ソフトウェアテストの重要な2つの工程です。テスト設計は、テストケースの作成、テストの計画を行う作業で、テスト実行は実際にソフトウェアをテストし、結果を記録する作業です。
スキルシートに記載されている内容によって、この2つの工程がどの程度実施されたのかを見分けることができます。
スキルシートの見分け方:テスト設計と実行のチェックポイント
スキルシートには、通常プロジェクト名や担当業務、使用した技術などが記載されていますが、それだけではテスト設計やテスト実行をどの程度経験したのかがわかりません。そこで、以下のポイントを確認することで、経験の有無を見分けることができます。
- プロジェクトでの役割:テスト設計や実行を担当した場合、その役割が明記されていることが多いです。例えば、「テスト設計を担当」「テストケース作成」「テスト実行のリーダー」などが記載されているか確認します。
- 使用ツールやメソッド:テストの際に使用したツール(例:JUnit、Selenium、TestLink)やテストメソッド(例:ブラックボックステスト、ホワイトボックステスト)の記載があれば、その経験があることが示唆されます。
- 成果や改善点の記載:テスト設計や実行で得られた成果や改善点について触れられている場合、実際にテスト業務を行った証拠となります。
具体的な例:テスト設計・実行を記載する際のベストプラクティス
スキルシートにおいて、テスト設計や実行経験を適切にアピールするための例をいくつか挙げてみます。
- テスト設計経験の記載例:「〇〇システムのテスト設計を担当し、50以上のテストケースを作成。要件に基づいてテストの目的を明確にし、エラー検出率を30%向上させた。」
- テスト実行経験の記載例:「〇〇システムのテスト実行を担当し、実施したテストケース数は100件以上。バグレポートを作成し、開発チームと協力して修正を提案。」
- テストツールの使用例:「Seleniumを使用して、Webアプリケーションの自動テストを実行。テストの自動化により、テスト時間を40%短縮。」
注意点:運用や保守だけでは経験を判断しにくい
スキルシートに「運用」「保守」などの記載が多い場合、テスト設計や実行の経験が不足している可能性があります。運用や保守は、ソフトウェアの運用管理や問題解決が主な業務となるため、テスト関連の経験があるかどうかを判断する材料としては不足しています。
そのため、これらの業務が中心となっている場合は、テスト業務に関する詳細な記載を求めると良いでしょう。
まとめ
SES営業として、テスト設計や実行の経験を見分けるためには、スキルシートにおける役割、使用ツール、成果や改善点の記載に注目することが重要です。特に、テスト設計や実行に関わった具体的な事例や数字が記載されていれば、その経験が明確に示されています。運用や保守だけの記載が多い場合は、さらに詳しく確認して、テスト関連の経験がどれほどあるかを判断することができます。


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