アプリ計測ツールとして「Adjust」を利用していたケースでは、広告代理店に対して専用のトラッキングリンクを発行し、CPI広告を正しく計測する仕組みが提供されていました。では、Googleアナリティクス（特にGA4）に移行した場合、同じように広告代理店へコードやリンクを渡すことはできるのでしょうか。この記事では、その違いと現実的な対応方法について解説します。
AdjustとGoogleアナリティクスの仕組みの違い
Adjustはモバイル計測に特化した「モバイルアトリビューションツール」で、インストールの起点を広告ごとに追跡できます。一方、Googleアナリティクス（GA4）は基本的にユーザー行動分析が中心で、インストールの直接的なトラッキングリンクの発行機能は提供されていません。
そのため、GA4単体ではCPI広告用の専用コードを広告代理店に渡すことはできないという点を押さえておく必要があります。
広告計測を行う場合の選択肢
GA4でCPI広告を扱いたい場合には、以下のような方法があります。
- FirebaseとGA4を連携：Firebase SDKをアプリに組み込み、アプリインストールや初回起動をイベントとして計測し、GA4に連携します。
- Google広告を利用：Google広告とGA4をリンクすることで、広告経由のインストールを計測できます。これはGoogle広告配信を使う場合に有効です。
- サードパーティツールを併用：AppsFlyerやAdjustのようなモバイルアトリビューションツールを再度導入し、GA4とは役割を分けて使う方法もあります。
代理店へのコードやリンクの提供について
代理店に提供する「広告コード」や「トラッキングリンク」は、Adjustのような計測サービスがあって初めて実現できる仕組みです。GA4ではその発行機能がないため、基本的には以下のような代替策になります。
- 代理店から提供されるUTMパラメータ付きURLを利用し、GA4で集客チャネルごとに分析する
- Firebase Dynamic Linksを用いてアプリインストールに誘導し、そのクリックデータをGA4で分析する
ただし、純粋な「インストール起点のCPI課金広告」をGA4単体で代理店に渡す仕組みは用意されていません。そのため、広告主としては代理店に「UTMパラメータを利用したキャンペーン計測」で対応するか、専門の計測ツールを導入し直す必要があります。
実例：UTMパラメータを使った計測
代理店に以下のようなリンクを発行してもらい、LPやアプリストアに誘導します。
https://example.com/?utm_source=agency&utm_medium=cpi&utm_campaign=summer2025これにより、GA4では「集客＞トラフィック獲得レポート」から代理店ごとの成果を分析できます。ただし、インストール後のアトリビューションは限定的になるため、Firebase連携などと組み合わせるのがおすすめです。
まとめ
Adjustのように広告代理店に「トラッキングリンク」を直接渡すことは、Googleアナリティクス（GA4）単体ではできません。その代わりに、FirebaseやUTMパラメータを活用して代理店と連携するのが現実的な方法です。もし正確なCPI広告効果測定が必要であれば、再びモバイルアトリビューションツールを導入する選択肢も検討しましょう。
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