Power Automate Desktop (PAD) を使用して、指定されたフォルダ内の複数のExcelファイルを順番に自動で開き、手動でチェックを行った後に次のファイルを開くフローを作成したい場合、ファイルを閉じたことをトリガーに次のファイルを開く処理を組み立てる必要があります。この記事では、その実現方法について詳しく解説します。
1. PAD の基本的な流れと自動化の設定
Power Automate Desktop を使って、指定されたフォルダ内のExcelファイルを自動で開き、チェック後に次のファイルを開く流れを構築するには、まず基本的な自動化の設定を行います。最初に行うべきは、適切な「フォルダ内のファイルをリストする」アクションを使用し、次に「Excelを開く」アクションを設定します。
以下のように進めることができます。
- 「ファイルを一覧表示」アクションで、フォルダ内のファイルリストを取得。
- リストから1つずつファイルを選び、「Excelを開く」アクションでファイルを開く。
- ファイルのチェックが終了したら、「ファイルを閉じる」アクションでそのファイルを閉じる。
2. 「×」ボタンでファイルを閉じたことをトリガーにする方法
質問者が挙げたように、ファイルを「×」ボタンで閉じることをトリガーにして次のファイルを開く方法は、少し工夫が必要です。通常、Power Automate Desktopは、ファイルが閉じられたという情報を直接取得することはできませんが、ウィンドウの状態を監視することで解決できます。
以下の手順を試してみましょう。
- 「ウィンドウを監視」アクションを使用して、ファイルを閉じたときにウィンドウが消えるのを監視します。
- ウィンドウが閉じたことを検出したら、次の「Excelファイルを開く」アクションを実行します。
3. 次のファイルを開くためのループの構築
次のステップでは、上記でリストアップしたExcelファイルの中から、1つのファイルを開いてチェックが完了したら、次のファイルを自動で開くループを構築します。これには「ループ」アクションを使用します。
ループを使用することで、ファイルリストを順番に処理し、ファイルのチェック後に次のファイルを開くことができます。ループの流れは以下のように設定できます。
- 「リストを順番に処理」アクションで、ファイルを1つずつ取り出して処理します。
- ファイルを開いた後、手動で閉じられるのを待つ。
- ウィンドウが閉じられたら、次のファイルを開きます。
4. スムーズな自動化のための実用的なコツ
自動化のプロセスをスムーズに実行するためには、いくつかのコツがあります。
- ファイルが開いている間に他の操作を行わないように、適切な待機時間を設定します。
- 「Excelアプリケーションを閉じる」アクションでExcelを完全に終了させ、メモリの使用を最適化します。
- エラーハンドリングを行い、もしファイルが開けなかった場合などに備えます。
まとめ
Power Automate Desktop を使って、Excelファイルを順番に自動で開き、手動でチェック後に次のファイルを開くフローを作成するには、ウィンドウの監視やループ機能を活用することが鍵となります。ファイルを手動で閉じることで次のファイルを開く処理をトリガーする方法や、エラーハンドリングを行うことで、自動化の精度を向上させることができます。
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