ESETセキュリティソフトを使用していると、ZIPファイルを解凍した際に、検査したオブジェクト数が予期せず倍になることがあります。解凍後の検査結果を確認すると、例えば10個の画像ファイルがある場合に、ログには20個のオブジェクトが検査されたと表示されることがあります。この現象はなぜ起こるのでしょうか?
1. ESETの検査の仕組みとは
ESETは、ファイルの検査時に、圧縮ファイル(ZIPなど)内の各ファイルを一度解凍してから検査を行います。ZIPファイルを解凍する過程で、圧縮されていたファイルが展開され、その後それらのファイルが個別にスキャンされます。この際、圧縮されたファイルもスキャン対象に含まれるため、検査オブジェクト数が増えることがあります。
具体的には、解凍されたファイルとその内部のデータ(例えば画像のメタデータやサムネイルなど)が別々にカウントされることがあり、その結果、ログに表示されるオブジェクト数が実際のファイル数の倍になることがあります。
2. 解凍後にオブジェクト数が倍になる理由
ZIPファイルに含まれる画像ファイルには、画像本体以外にもサムネイルやメタデータ、圧縮時の情報などが含まれていることがあります。これらは解凍後に個別にスキャンされることが多いため、1つのファイルに対して複数のオブジェクトが検査されることがあります。
例えば、10個の画像ファイルが含まれているZIPファイルの場合、各画像ファイルに関連するサムネイルやメタデータも検査対象となり、最終的に20個のオブジェクトとしてカウントされることがあります。
3. もう一度検査するとオブジェクト数が正しく表示される理由
再度検査を行うと、最初の検査で検出された圧縮ファイルのデータがすでに検査済みとして扱われ、ログに表示されるオブジェクト数が正しく修正されることがあります。これは、ESETが初回の検査時にZIPファイルの内容を一時的に記録し、2回目のスキャンではその情報を参照しているためです。
この現象は、初回のスキャン時に誤って重複してカウントされるファイルが存在するため、2回目以降のスキャンではその重複を排除する仕組みが働くためです。
4. 対処方法と注意点
この現象は通常、セキュリティソフトの検査プロセスにおける動作の一部であり、必ずしも問題ではありません。しかし、もし不安な場合は、以下の対処方法を試すことができます。
- 最新のESETのバージョンをインストールし、設定を確認する。
- 設定で「圧縮ファイルのスキャン」を無効化してみる。
- ESETのサポートに問い合わせて、異常がないか確認する。
これらの手順を試すことで、誤ったオブジェクト数の表示が解消される場合があります。
まとめ
ZIPファイルを解凍した後にESETで検査した際、ログに表示されるオブジェクト数が倍になる現象は、圧縮ファイル内のサムネイルやメタデータが別個にスキャンされることによるものです。この現象は正常な動作であり、特に問題はありません。もし不安な場合は、設定を確認したり、サポートに問い合わせたりすることで解決できます。


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