Stable DiffusionをWindows 11環境で実行中に「CUDA error: no kernel image is available for execution on the device」というエラーが発生する場合、その解決策を紹介します。このエラーは、グラフィックカードやCUDAの設定に関連しています。以下の手順で問題を解決できる場合があります。
CUDAエラーの原因とは?
「no kernel image is available for execution on the device」というエラーは、CUDAがGPUで実行するためのカーネル画像を見つけられなかったことを意味します。このエラーが発生する主な原因は、CUDA toolkitのバージョンやドライバがグラフィックカードと互換性がない場合です。
このエラーは、特にRTX 5060 Tiなどの新しいGPUを使用している場合に発生しやすく、CUDA toolkitやドライバのバージョンが適切に設定されていないことが原因です。
解決策1:CUDA Toolkitとドライバのバージョンを確認する
まず、インストールしているCUDA Toolkitのバージョンがグラフィックカードに対応しているか確認しましょう。RTX 5060 Tiの場合、CUDA 12.0以上が推奨されます。以下の手順を実行してみてください。
- グラフィックカードのドライバを最新バージョンに更新します。
- CUDA Toolkitが正しくインストールされているか確認し、必要に応じてバージョンを最新にアップデートします。
- 最新のドライバやCUDA Toolkitをインストールした後、再度Stable Diffusionを実行してみてください。
解決策2:PyTorchのCUDA対応バージョンをインストールする
Stable DiffusionでのCUDAエラーが発生する場合、PyTorchのバージョンも原因となることがあります。PyTorchのインストール時に、CUDA対応のバージョンを選択することが重要です。PyTorchをインストールする際は、以下のコマンドで適切なバージョンをインストールします。
pip install torch==1.12.1+cu116
これにより、CUDA 11.6に対応したPyTorchがインストールされ、エラーが解消されることがあります。
解決策3:環境変数を確認する
環境変数が正しく設定されていないと、CUDAが適切に動作しないことがあります。以下の手順で確認してください。
- 「システムのプロパティ」を開き、「環境変数」を選択します。
- 「システム環境変数」セクションで、`CUDA_HOME`や`PATH`が正しく設定されているかを確認します。
- 必要に応じて、`CUDA_HOME`にCUDA Toolkitのインストールパスを追加します。
解決策4:GPU設定を確認する
場合によっては、Stable Diffusionが使用するGPUの設定に問題があることがあります。GPUの設定を確認し、使用するGPUが正しく設定されていることを確認します。また、複数のGPUがある場合は、Stable Diffusionが正しいGPUを使用しているかを確認することが大切です。
まとめ
Stable Diffusionで「CUDA error: no kernel image is available for execution on the device」というエラーが発生した場合、主にCUDA Toolkitのバージョン、PyTorchのバージョン、またはGPUの設定に問題があります。適切なCUDAバージョンとPyTorchバージョンをインストールし、環境変数やGPU設定を確認することで、エラーを解決できる場合があります。上記の手順を試して、再度実行してみてください。


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