Excelで複数のシートを使った数式を跨いでいる場合、圧縮してメールで送信すると、相手のパソコンで解凍した後に数式が正しく計算されないことがあります。これは、シート間でのリンクが解消されることが原因です。この記事では、Excelのシート間で数式を正しく計算させるための対策について説明します。
1. シートを保存する前に絶対参照を使用する
シート間で参照する場合、セルの参照を相対参照から絶対参照に変更することで、別のパソコンで開いた際にもリンクが正しく維持されます。絶対参照にするには、数式内のセル参照に「$」記号を付けます。例えば、A1セルを参照する場合、相対参照は「A1」ですが、絶対参照では「$A$1」となります。
2. シート間の数式を一貫して保持する方法
Excelでは、シート間の参照を保持したままファイルを送ることが可能です。ただし、参照先のシートが異なるファイルに保存されていると、参照が失われることがあります。これを防ぐためには、数式が参照しているシートがすべて同じファイル内に存在していることを確認し、ファイルを保存する際にリンクを維持するオプションを選択します。
3. 数式のリンクを維持するための手動修正
送信したファイルを開いた相手のパソコンで数式が正しく計算されない場合、手動でリンクを修正する方法もあります。数式のリンク先が切れている場合は、数式を修正して、再度正しいシート参照を入力する必要があります。
4. 数式を値として保存する方法
数式が複雑で、リンクを維持するのが難しい場合は、数式を値に変換してから送信する方法もあります。この方法では、シートの計算結果がそのまま保持されるため、解凍後に数式が崩れる心配がありません。数式を値に変換するには、数式をコピーして、右クリックで「値として貼り付け」を選択します。
5. 他のファイル形式で保存して送信する方法
もしExcelでの数式やリンクに問題がある場合は、他の形式で保存して送信する方法もあります。例えば、PDF形式で保存すると、数式やリンクが無効化されますが、データをそのまま送ることができます。CSV形式やテキスト形式でも、数式が含まれないため、データのみを送信することができます。
まとめ
Excelでシート間の数式を正しく維持するためには、絶対参照を使用したり、シート間のリンクを確認することが大切です。また、場合によっては数式を値に変換することで、相手のパソコンでも正しい結果を得られるようにすることができます。数式が正しく計算されない問題が発生した場合は、上記の方法で対応しましょう。
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