OneDriveを使用している場合、データがクラウド上に保存されているため、オフライン時や特定の設定によっては、デバイスにデータがダウンロードされていないことがあります。そのため、NASなどの外部バックアップにデータを移行する際に、バックアップされないデータが存在することがあります。この記事では、OneDrive上のデータがNASにバックアップできない原因とその解決方法について解説します。
OneDriveのファイル同期の仕組み
OneDriveはクラウドストレージサービスであり、インターネットを介してデータをデバイスに同期します。しかし、すべてのデータが常にローカルデバイスに保存されているわけではありません。特に、「ファイルオンデマンド」機能を有効にしている場合、デバイスにダウンロードされているのは、直近に使用したファイルやフォルダだけです。
これにより、長期間使用されていないファイルは、クラウド上にのみ存在し、デバイス上には保存されません。そのため、NASにバックアップを取ろうとしたときに、デバイスにダウンロードされていないファイルはバックアップされないことがあります。
「ファイルオンデマンド」機能とは?
OneDriveには「ファイルオンデマンド」という機能があり、これを利用することでディスクスペースを節約できます。この機能では、ファイルが必要になるまでローカルにダウンロードされません。使用したファイルのみがデバイスにダウンロードされ、その他のファイルはクラウド上に保存されたままとなります。
この機能が有効になっていると、長期間開かれていないファイルやフォルダは、デバイス上には存在せず、バックアップソフトがそれらのファイルを認識できません。そのため、バックアップできないデータがある場合、この「ファイルオンデマンド」が原因である可能性があります。
OneDrive上のデータを完全にバックアップする方法
OneDrive上のすべてのデータをバックアップするためには、デバイス上にすべてのファイルをダウンロードしてローカルに保存する必要があります。そのためには、「ファイルオンデマンド」機能を無効にし、すべてのファイルをローカルデバイスに同期させる設定を行います。
手順は以下の通りです。
- OneDriveの設定にアクセスする。
- 「設定」タブを選択し、「ファイルオンデマンド」を無効にする。
- 必要に応じて、すべてのファイルをローカルにダウンロードする。
これにより、OneDrive上のすべてのデータがローカルにダウンロードされ、NASへのバックアップが可能になります。
サードパーティツールを使ってバックアップを自動化する
OneDriveからNASへのバックアップを手動で行うのが面倒な場合、サードパーティのバックアップツールを利用することも検討できます。多くのバックアップソフトは、OneDriveとNAS間でファイルを自動的に同期し、定期的なバックアップを行うことができます。
例えば、「FreeFileSync」や「SyncBack」などのツールは、OneDriveとNAS間で自動的にファイルの同期を行い、必要なファイルを確実にバックアップできます。これらのツールを利用することで、バックアップの手間を減らし、確実にすべてのデータを保護できます。
まとめ: OneDriveとNASのバックアップ方法
OneDrive上のデータがNASにバックアップできない原因として、ファイルオンデマンド機能が有効であることが考えられます。この機能を無効にし、すべてのファイルをローカルにダウンロードすることで、NASへの完全なバックアップが可能になります。また、サードパーティのバックアップツールを使用することで、定期的なバックアップを自動化することもできます。
バックアップを確実に行うために、OneDriveの設定や使用しているツールを見直し、最適な方法でデータ保護を実現しましょう。
コメント