Adobe Illustratorでグラデーションを使う際、「カラーやカラーピッカーでは変更できるのに、スウォッチから選んでも反映されない」という現象に悩む方は少なくありません。これは操作方法や設定に原因があることが多いため、正しい手順を理解することで解決できます。この記事では、Illustrator初心者でも分かりやすく、スウォッチからグラデーションの色を変更する方法と注意点を解説します。
なぜスウォッチから色が反映されないのか
Illustratorのグラデーションは「グラデーションスライダーのカラー分岐点」に色を割り当てる仕組みです。スウォッチから直接反映させたい場合は、対象の分岐点が選択されている必要があります。選択が外れている状態でスウォッチをクリックしても、オブジェクト全体の塗りが変わるだけでグラデーションの一部には反映されません。
また、スウォッチに登録されているのがグローバルカラーやパターンスウォッチの場合、意図通りに適用されないことがあります。
正しい操作手順
スウォッチからグラデーションに色を適用する手順は以下の通りです。
- オブジェクトを選択する
- 「グラデーションパネル」を開き、変更したいカラー分岐点をクリックしてアクティブにする
- スウォッチパネルを開き、反映させたい色を選択
この手順を踏むことで、グラデーションの一部だけをスウォッチカラーに置き換えることが可能です。
よくあるミスと対策
初心者が陥りやすいミスを整理しておきます。
- 分岐点を選んでいない:必ずスライダー上の丸い分岐点をクリックして選択状態にしてから色を適用しましょう。
- スウォッチがプロセスカラーでない:スポットカラーやパターンは適用できない場合があります。必要に応じて新しいスウォッチを作成してください。
- グローバルカラーを使用:リンクされた色はグラデーションで意図通り反映されないことがあるため、分離したプロセスカラーに変換すると安定します。
具体例で理解する
例えば、青から白にグラデーションを作りたい場合、分岐点の片方を選択した状態で「スウォッチの青」をクリックし、もう片方を選択して「スウォッチの白」をクリックする必要があります。分岐点を選択しないままスウォッチを選ぶと、オブジェクト全体が単色に置き換わってしまいます。
作業を効率化する工夫
グラデーション編集を効率化するために次のような方法も有効です。
- よく使う色をスウォッチに登録しておく
- 「グラデーションツール(Gキー)」を活用して直感的に調整する
- 完成したグラデーションを新規スウォッチとして保存して再利用する
まとめ
Illustratorでスウォッチからグラデーションの色を変更できない原因は、多くの場合分岐点を正しく選択していないことにあります。操作手順を確認し、スウォッチの種類や設定にも注意を払うことで、思い通りに色を反映させることができます。初心者の方はまず基本操作をしっかり身につけ、スウォッチとグラデーションの関係性を理解することが大切です。


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