Excel VBAでの差し込み印刷を効率化する方法:1回で大量印刷を行うテクニック

Visual Basic

Excel VBAを使用して差し込み印刷を行う際に、複数のレコードを1枚の印刷で出力したい場合、印刷の回数が多くなり、プリンターが1枚ごとに印刷終了の音を出してしまうことがあります。この記事では、VBAでマルチトラック印刷を効率化する方法をご紹介し、1回の印刷で大量のデータを印刷できるようにするための解決策を提案します。

1. 現在のコードの課題

現在のコードでは、各レコードごとに印刷処理を行うため、1枚ごとに印刷され、300枚印刷する場合は300回の印刷処理が発生します。これが原因でプリンターが1枚ごとに印刷終了音を出してしまい、作業効率が悪化しているという問題があります。

2. 印刷処理をまとめて1回で実行する方法

印刷を1回で行うためには、印刷する内容をすべて1つのページにまとめて、まとめて印刷する方法があります。具体的には、各データを印刷用のシートに配置し、すべてのデータを1回で印刷できるようにすることができます。以下にその方法を示します。

まず、データを一時的に格納する範囲を用意し、その範囲に必要なデータを入力します。その後、印刷範囲を指定して一度に印刷します。これにより、印刷回数が1回で済みます。

3. サンプルコード

次のサンプルコードは、シート1に印刷するデータをまとめ、1回で印刷する方法を示しています。これにより、300回印刷する代わりに1回で処理が完了します。

Sub ボタン1_Click() 

 Dim ws1 As Worksheet, ws2 As Worksheet 
 Dim i As Long, lastRow As Long 

 Set ws1 = Worksheets("sheet1") 
 Set ws2 = Worksheets("sheet2") 

 lastRow = ws2.Cells(ws2.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row 

 ' 印刷用の範囲にデータをまとめる 
 ws1.Range("A2:B2").ClearContents 
 For i = 2 To lastRow 
 ws1.Cells(i, "A").Value = ws2.Cells(i, "A").Value 
 ws1.Cells(i, "B").Value = ws2.Cells(i, "B").Value 
 Next i 

 ' 一括印刷 
 ws1.PrintOut 
End Sub

このコードでは、まずシート1の印刷範囲にデータをまとめ、最後に1回で印刷処理を行っています。これにより、プリンターが1回で印刷を終えることができます。

4. 注意点とベストプラクティス

この方法を使用する際には、印刷するデータが大きくならないように注意してください。データが多すぎると、印刷の際にページが切り替わる場合があります。そのため、1ページに収まる範囲にデータを収めるように調整することが重要です。また、データの更新が頻繁にある場合は、シートを定期的に更新して、印刷用のシートが最新の状態であることを確認してください。

まとめ

Excel VBAを使用して、差し込み印刷を効率化する方法として、印刷を1回でまとめて行う方法を紹介しました。これにより、プリンターの印刷終了音が頻繁に鳴ることを防ぎ、作業効率を向上させることができます。データのサイズや印刷範囲をうまく調整し、必要なデータを1ページにまとめて印刷することで、大量のデータを一度に処理することが可能です。

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