RTX1210でRAによるIPv6 DNS通知を無効化せずに制御する方法

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RTX1210でIPoE接続を使用している際に、RA(ルーター広告)から通知されたIPv6 DNS情報がWindowsクライアントに影響を与え、Active Directoryや名前解決がうまくいかないという問題が発生することがあります。この問題を解決するためには、RAの設定を調整することが有効です。本記事では、RAを完全に無効化せずにDNS通知を制御する方法について解説します。

RA(ルーター広告)とは?

RA(Router Advertisement)は、IPv6ネットワークにおいて、ルーターがネットワーク上のクライアントに対して自分の存在を知らせるためのメッセージです。RAには、クライアントが使用するデフォルトゲートウェイやDNSサーバの情報が含まれます。このRAにより、WindowsクライアントがIPv6アドレスを自動的に設定することができます。

RAからのDNS通知が問題を引き起こす理由

RAメッセージには、DNSサーバのIPv6アドレスが含まれています。これが原因で、WindowsクライアントがRA由来のDNSアドレスを参照し、Active DirectoryサーバやWebフィルタリングサービス(NextDNSなど)が正常に機能しなくなることがあります。このような問題は、IPv6とIPv4が共存する環境で特に発生しやすいです。

RAのDNS通知を無効化する方法

RAからDNS通知を完全に無効化せずに、WindowsクライアントがRAのDNSを使用しないようにする方法は以下の通りです。

  • RAの設定を調整する:RTX1210のWeb GUIで、RAメッセージに含まれるDNS情報の通知を無効化できます。これにより、クライアントがRAからのDNS情報を使用することがなくなります。
  • DHCPv6を使用する:RAメッセージを無効にする代わりに、DHCPv6を使用してDNSサーバのアドレスを配布する方法があります。これにより、クライアントはDHCPv6サーバからDNS情報を取得します。
  • Windowsの設定を調整する:Windowsクライアント側で、IPv6 DNS設定を手動で指定するか、グループポリシーを使用してDNS設定を強制することもできます。

IPv6アドレス配布を抑制する方法

IPv6アドレス配布を完全に抑制したい場合、RAメッセージ自体を無効化することが可能です。RTX1210の設定でRAメッセージを無効化することで、IPv6アドレスが自動的に配布されることはなくなります。ただし、この設定を行うと、IPv6通信自体が利用できなくなりますので、IPoE接続による通信速度や安定性を損なう可能性があります。

まとめ

RAからのDNS通知が原因でWindowsクライアントの名前解決やグループポリシーが正常に動作しない場合、RA設定を調整してDNS通知を制御することが有効です。完全にRAを無効化することなく、IPv6通信を維持しつつDNS設定を適切に管理する方法を採ることで、問題を解決できます。RTX1210の設定を調整することで、ネットワークの安定性とパフォーマンスを保ちながら、正しい名前解決が行えるようになります。

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