Wiresharkで見るイーサネットフレームのサイズとMTUの違いについて

ネットワーク技術

ネットワーク分析ツールWiresharkを使用していると、イーサネットフレームのサイズが1500バイトを超えていることがあります。ネットワークアダプタのMTUが1500バイトに設定されている場合でも、このような結果が出ることがあります。この現象について詳しく解説します。

イーサネットフレームのサイズとMTUの関係

イーサネットフレームの最大伝送単位(MTU)は、一般的には1500バイトに設定されています。これは、イーサネットのデフォルトのMTUサイズであり、標準的なイーサネットフレームはこのサイズを超えることはありません。しかし、ネットワークでジャンボフレーム(通常1500バイトを超えるフレーム)が使用されていない限り、この制限が適用されるのが通常です。

Wiresharkで見るサイズが1500バイトを超えている場合でも、必ずしもジャンボフレームが使われているわけではないことを理解することが重要です。Wiresharkは、フレームのヘッダー部分やその他の追加情報を含む、トラフィック全体のサイズを表示します。

Wiresharkで表示されるサイズの意味

Wiresharkで表示されるパケットのサイズは、実際のデータ部分(ペイロード)のみではなく、ヘッダーやフッターなどの追加情報も含まれています。そのため、1500バイトを超えるパケットが表示されることがあります。

例えば、イーサネットフレームの最大サイズは1518バイトで、これは1500バイトのデータに18バイトのイーサネットヘッダーを追加したサイズです。これに加えて、VLANタグがある場合など、さらなるオーバーヘッドが加わることもあります。

ジャンボフレームとは?

ジャンボフレームとは、イーサネットの標準的なフレームサイズである1500バイトを超えるフレームを指します。多くの場合、9000バイトまでのフレームがジャンボフレームとして使用されることがあります。これにより、データ転送効率が向上し、大規模なデータ転送に有利になります。

ただし、ジャンボフレームはすべてのネットワーク機器でサポートされているわけではなく、ネットワークアダプタやスイッチ、ルーターがジャンボフレームに対応している必要があります。

MTU設定とWiresharkでのパケットサイズの違い

ネットワークアダプタのMTUが1500バイトに設定されている場合、通常はこのサイズを超えるデータの転送が行われないはずです。しかし、Wiresharkで観察されるパケットサイズは、フレーム全体のサイズを示しており、実際のデータ部分(ペイロード)のサイズを示しているわけではありません。

そのため、MTUが1500バイトであっても、Wiresharkで表示されるサイズがそれを超えている場合、フレームのヘッダーやその他のオーバーヘッドを含んでいる可能性があります。

まとめ

Wiresharkで見るイーサネットフレームのサイズが1500バイトを超えている場合、ジャンボフレームが使われている可能性もありますが、主にヘッダーやオーバーヘッドが原因であることが多いです。MTUが1500バイトに設定されている場合、実際のデータ部分はこの制限内で収められていますが、フレーム全体のサイズはこれを超えることがあることを理解しておきましょう。

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