Windows 10やWindows 11の更新後にネットワーク上のコンピュータが表示されなくなる問題は、SMB(Server Message Block)プロトコルの設定に関係していることがあります。特にSMB1.0が無効になっていると、ネットワーク上で他のPCが見えなくなることがあります。この記事では、SMB1.0/CIFSを有効にして、PC間のネットワーク接続を復旧させる方法を解説します。
1. SMB1.0/CIFSの有効化手順
SMB1.0は古いプロトコルであり、セキュリティ上の理由からデフォルトでは無効になっていますが、古いPCやソフトウェアとの互換性を保つために有効化することが必要です。以下の手順でSMB1.0を有効にできます。
- スタートメニューを開き、「Windowsの機能の有効化または無効化」と入力し、検索結果から選択します。
- 「SMB 1.0/CIFSファイル共有サポート」を見つけて、チェックボックスにチェックを入れます。
- 「OK」をクリックして設定を適用し、PCを再起動します。
これにより、SMB1.0が有効化され、ネットワーク上のPCが再び表示されるようになることがあります。
2. クライアントとサーバ両方での設定確認
ネットワーク上のコンピュータが表示されない問題を解決するためには、SMB1.0を有効化するだけでなく、クライアントとサーバ両方で設定を確認することが重要です。特に、ネットワークのクライアントとサーバがSMB1.0をサポートしていない場合、通信が行われません。
クライアント側では、上記の手順でSMB1.0を有効にした後、サーバ側でも同様の設定を行い、両方でSMB1.0を有効化する必要があります。これにより、PC間の通信が再開され、ネットワーク上でのコンピュータ表示が復旧することがあります。
3. Windowsのネットワーク設定を確認
SMB1.0の設定を有効にした後でも、ネットワーク上でコンピュータが表示されない場合、Windowsのネットワーク設定を再確認する必要があります。特に、ネットワークプライバシー設定が原因でPCが他のデバイスと接続できない場合があります。
「ネットワークとインターネット」の設定から、「ネットワークの状態とタスクの表示」を選択し、ネットワークの種類が「プライベート」になっていることを確認しましょう。プライベートネットワークであれば、他のPCと接続できるようになります。
4. ファイアウォールやセキュリティソフトの確認
ファイアウォールやセキュリティソフトが原因で、ネットワーク上でのコンピュータ表示に問題が生じることがあります。これらがネットワーク接続をブロックしている場合、設定を見直すことで問題が解決することがあります。
Windowsファイアウォールやインストールされているセキュリティソフトで、ネットワーク接続に関する設定を確認し、必要に応じて許可リストに追加してください。また、ファイアウォールの設定で「ネットワーク探索」を有効にしておくことも重要です。
5. トラブルシューティングツールの使用
Windowsには、ネットワークの問題を自動的に診断して修正する「ネットワークトラブルシューティングツール」が搭載されています。このツールを使うことで、ネットワーク接続の問題を簡単に特定し、修正できることがあります。
スタートメニューから「設定」→「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」の順に進み、「インターネット接続」や「ネットワークアダプター」の診断ツールを実行します。これにより、自動的に問題を修正してくれる場合があります。
まとめ
Windows 10やWindows 11でネットワーク上のコンピュータが消えた場合、SMB1.0/CIFSの設定を有効にすることが最も効果的な解決策です。また、ネットワークの設定やファイアウォール、セキュリティソフトの確認も重要です。これらの手順を試すことで、PC間のネットワーク接続を復旧させ、再びコンピュータを表示させることができるでしょう。


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