Macを売却する際や譲渡する際に、個人データを完全に消去したいという場合、単なる初期化だけでは不十分なことがあります。特に、買取業者や中古PC購入者によってデータが復元されるリスクを避けるためには、より強力な手段が必要です。この記事では、Mac OS Catalinaの完全初期化方法と、データ復元を防ぐための最善策について解説します。
Mac OS Catalinaの初期化だけでは完全にデータを消去できない理由
Mac OS Catalinaを標準的な方法で初期化すると、システムの設定やファイルは削除されますが、データ自体はディスクに残る可能性があります。特に、SSD(ソリッドステートドライブ)では、通常のフォーマットや初期化ではデータが上書きされず、復元ソフトウェアを使えば簡単に復元されることがあります。
そのため、物理的なディスクが残る限り、専門的なツールを使えばデータを復元することができるリスクが存在します。
データ復元を防ぐための完全な消去方法
Macのデータを完全に消去するには、「ディスクユーティリティ」から「セキュア消去」を選択する方法があります。この方法では、データを何度も上書きして消去することで、復元がほぼ不可能になります。
以下の手順で、Mac OS Catalinaでの完全消去を行うことができます。
- Macを再起動し、Command + Rキーを押し続けてリカバリモードに入ります。
- 「ディスクユーティリティ」を選択し、消去するディスクを選びます。
- 「消去」オプションから「セキュア消去」を選び、上書き回数を指定します。
- 消去が完了したら、Macを再インストールするか、他の処理を行います。
これにより、復元が困難な状態までデータを消去できます。
完全消去を補完するオプション: FileVaultの有効化
Macでは、「FileVault」を有効にすることで、データが暗号化され、万が一PCが盗まれた場合でもデータを守ることができます。FileVaultは、データを保存する際に自動的に暗号化を行うため、消去されたデータが復元されるリスクを減少させる役立つツールです。
FileVaultを有効にするには、次の手順を実行します。
- 「システム環境設定」>「セキュリティとプライバシー」>「FileVault」を選択します。
- 「FileVaultを有効にする」をクリックして、暗号化プロセスを開始します。
- 完了するまで待ち、暗号化が終了したらPCを使用できます。
まとめ
Mac OS Catalinaを単に初期化するだけでは、データが完全に消去されたわけではなく、復元される可能性があります。データを完全に消去するためには、「セキュア消去」を使用し、さらに「FileVault」で暗号化を施すことが最も効果的です。これにより、PCを売却する際や譲渡する際に、個人データが第三者に復元されるリスクを最小限に抑えることができます。
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