Excelで標準偏差を求める際に、STDEV.PとSTDEV.Sのどちらを使うべきか迷うことがあります。この記事では、どちらの関数を使うべきか、そしてそれぞれの違いについて解説します。
STDEV.PとSTDEV.Sの違い
STDEV.PとSTDEV.Sは、どちらも標準偏差を求める関数ですが、使用するシーンが異なります。
- STDEV.P:母集団全体の標準偏差を計算する場合に使用します。たとえば、データがすべての対象を代表するもので、サンプルではなく全体のデータが揃っている場合に使います。
- STDEV.S:標本の標準偏差を計算する場合に使用します。データがサンプル(母集団の一部)である場合、標本を元に標準偏差を推定します。
実験データにおける使い分け
質問のケースでは、化学実験でメスピペットを使って水の計量を行ったとのことですが、10mlと1mlそれぞれ4回ずつ計量したデータに基づいています。この場合、データはサンプルにあたるため、STDEV.Sを使って標準偏差を求めるのが適切です。
STDEV.Sを使う理由は、あなたが持っているデータが「母集団の一部」であり、全ての計測を行ったわけではないからです。サンプルから全体の傾向を推測するためには、STDEV.Sを使うのが一般的です。
STDEV.Pを使う場合
もしも、計量データが実験室内で行った全ての計測を代表するもので、これが母集団そのものである場合は、STDEV.Pを使うことが適切です。ただし、通常、実験データはサンプルであり、STDEV.Sを使用することがほとんどです。
まとめ
Excelで標準偏差を求める場合、データが母集団全体を代表するものであればSTDEV.P、サンプルデータであればSTDEV.Sを使います。質問のケースでは、サンプルデータに基づいて標準偏差を計算するため、STDEV.Sを使用するのが正しい方法です。


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