コンピュータシステムにおける仮想アドレス空間やページテーブルエントリ数について理解することは、システムアーキテクチャやメモリ管理の基礎となります。この解説では、32ビットの仮想アドレス空間を持つプロセスにおける仮想アドレス空間の容量や、ページテーブルエントリの計算方法を学びます。
1. 1プロセスに32ビットの仮想アドレス空間が与えられた場合
32ビットの仮想アドレス空間を持つプロセスの場合、仮想アドレス空間の容量を計算することができます。32ビットとは、2の32乗(約43億)のアドレスを指定できることを意味します。
この場合、仮想アドレス空間の容量は次のように計算できます:
2^32 = 4,294,967,296バイト(約4GB)
したがって、プロセスが使用できる仮想アドレス空間の容量は4GBとなります。
2. 32ビットの仮想アドレス空間とページサイズが4KBの場合
次に、32ビットの仮想アドレス空間が与えられ、OSが4KBの単一ページサイズで管理している場合、必要なページテーブルエントリ数を計算します。
まず、仮想アドレス空間の総容量を4KBページで分割します。仮想アドレス空間の容量は4GB(4,294,967,296バイト)です。
ページサイズが4KB(4,096バイト)なので、必要なページ数は次のように計算できます:
4,294,967,296バイト ÷ 4,096バイト = 1,048,576ページ
したがって、ページテーブルエントリ数は1,048,576個となります。これが必要なページテーブルエントリ数です。
3. 仮想ページ番号でインデックスされるページテーブルエントリ
ページテーブルは仮想ページ番号でインデックスされるため、各ページにはページテーブルエントリが対応します。このエントリは、仮想アドレスから物理アドレスへの変換を管理する重要な役割を果たします。
したがって、1,048,576個のページテーブルエントリを管理する必要があり、これらのエントリが仮想ページと物理ページの対応を管理します。
4. まとめ
32ビットの仮想アドレス空間を持つプロセスが使用できる仮想アドレス空間の容量は約4GBです。また、ページサイズが4KBである場合、必要なページテーブルエントリ数は1,048,576個となります。これにより、メモリ管理や仮想アドレスの管理に必要なリソースを適切に計算できます。
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