Rubyでは、Webアプリケーション開発の際にテンプレートエンジンを利用することが一般的です。その中でも、ERB(Embedded Ruby)はよく使われているテンプレートエンジンですが、標準で使用されているのか、他の選択肢もあるのかについて説明します。
1. ERBとは?
ERB(Embedded Ruby)は、RubyコードをHTMLに埋め込むためのテンプレートエンジンです。ERBは、Rubyの標準ライブラリの一部として提供されており、特別なインストールなしで利用することができます。ERBの特徴は、簡単にRubyコードをHTMLに埋め込むことができ、コードを動的に生成できる点です。
2. Rubyでのテンプレートエンジンの選択肢
RubyのWebアプリケーションでは、テンプレートエンジンとしてERBの他にもHamlやSlimといった選択肢もあります。これらは、ERBと比べてHTMLをより簡潔に書ける点が特徴ですが、ERBはRuby標準のライブラリとして提供されているため、特別な依存関係を必要としません。
例えば、RailsではデフォルトでERBが使用されているため、特に追加の設定なしに利用できます。しかし、Railsアプリケーションであっても、HamlやSlimを使うことができ、開発者の好みによって選択できます。
3. ERBの利用シーン
ERBは、主にRubyのWebフレームワークであるRuby on Railsのビューで使用されることが多いです。Railsでは、コントローラーから送られてきたデータをビューで表示する際に、ERBを使ってデータを埋め込み、HTMLを動的に生成します。
例えば、Railsでのビューでは以下のようにERBが使われます。
<%= @user.name %>さん、こんにちは!
4. ERBを使うメリットとデメリット
ERBを使う最大のメリットは、Rubyに標準で組み込まれているため、外部ライブラリを追加する必要がなく、すぐに使い始めることができる点です。また、RubyコードとHTMLが密接に統合されており、動的なコンテンツを簡単に生成できます。
一方、ERBのデメリットとしては、コードがHTMLに埋め込まれるため、複雑なビューを作成するとコードが見づらくなったり、可読性が低くなる可能性があります。そのため、HamlやSlimのような他のテンプレートエンジンを使うことで、よりシンプルで読みやすいコードを書くことができる場合もあります。
5. まとめ
ERBは、Rubyでのテンプレートエンジンとして標準的に使用されている選択肢であり、特にRailsアプリケーションで広く使われています。ERBはインストールなしで使用でき、簡単に動的なHTMLを生成することができますが、他のテンプレートエンジンと比較して可読性の点で劣る場合もあります。
最終的にどのテンプレートエンジンを選ぶかは、プロジェクトや開発者の好みによりますが、ERBはそのシンプルさと標準機能のため、初心者から上級者まで幅広い開発者に支持されています。

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