PaloAltoのログからわかることとわからないこと: ネットワーク監視の限界と実践的なアプローチ

サーバ管理、保守

ネットワーク監視やセキュリティの観点から、PaloAlto(Palo)ファイアウォールのログにはどのような情報が記録され、どこまで追跡できるのかを理解することは重要です。本記事では、Paloのログからわかること、わからないこと、そしてログ解析の限界について解説し、具体的な運用方法を紹介します。

PaloAltoのログからわかること

PaloAltoファイアウォールのログでは、以下の情報を確認することができます。

  • アクセス先のドメイン/IP:ファイアウォールログから、アクセス先のドメイン名やIPアドレス(例:pypi.org, github.com)を確認できます。
  • 通信の方向・ポート番号:ログには、通信の方向(Inbound/Outbound)や使用されたポート番号(例:443)が記録されます。
  • シグネチャ名とSeverity:セキュリティシグネチャとそのSeverity(Low〜Critical, Info)も確認でき、潜在的なリスクを評価できます。
  • 通信の許可/遮断:どの通信が許可されたか、どの通信が遮断されたか(allow / block)も記録されます。

PaloAltoのログからわからないこと

一方で、PaloAltoのログでは以下の情報を追跡することはできません。

  • 誰がどの端末で実行したか:Paloのログでは、どの端末で操作が行われたかまでは追跡できません。プロキシを介してアクセスされる場合は特に不明となります。
  • pip installでインストールしたモジュール:HTTPS通信の暗号化により、インストールされた具体的なモジュール名やその詳細はログには記録されません。
  • 作業端末での直接実行か、サーバ経由か:作業が端末で直接実行されたのか、サーバ経由で実行されたのかについては、ログからは分かりません。

ログからわかることとわからないことの総括

PaloAltoのログは、ネットワークセキュリティの監視には非常に有用ですが、アクセス先や通信の方向など、ネットワークレベルの情報に留まります。実際の作業内容や端末の操作ログまでは追跡できないため、ログを活用するには限界があります。

具体的な作業内容を知るために必要な情報

ネットワークのアクセスログだけでは作業内容を特定できないため、次のような情報も併せて確認する必要があります。

  • 端末/サーバの操作ログ:端末で実行された具体的な操作やコマンドの履歴を確認することで、より詳細な追跡が可能になります。
  • プロキシログ:プロキシを使用した場合、そのアクセス履歴を確認することで、どの端末が何を実行したかを追跡できます。

まとめ

PaloAltoファイアウォールのログは、ネットワークのアクセス先や通信状態を把握するための強力なツールですが、作業内容や端末ごとの操作を追跡することはできません。したがって、セキュリティや監視の目的に応じて、プロキシログや端末/サーバのログと組み合わせて運用することが重要です。

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