テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)平成20年度春期午前問20では、サーバとクライアントが接続されたLANの使用に関して、業務のピーク時に滞りなくクライアントが使用できる数を求める問題が出題されています。この記事では、解答に至るまでの計算方法をステップバイステップで解説します。
1. 問題の整理
問題文には、100Mビット/秒のLANで接続された1台のサーバと複数台のクライアントの構成が示されています。ピーク時には、クライアント1台につき1分当たり600kバイトのデータをサーバからダウンロードすることが前提です。
これに基づいて、業務を滞りなく遂行できる最大のクライアント数を求める問題です。重要なのは、LANの伝送効率や単位の換算を正確に行うことです。
2. 変数の設定と単位の換算
まず、問題文で与えられた情報を整理し、単位を統一する必要があります。以下の情報を元に計算を進めます。
- LANの速度：100Mビット/秒
- LANの伝送効率：50%
- クライアントの要求：600kバイト/分
- 1Mビット/秒 = 10^6ビット/秒
- 1kバイト = 1,000バイト
3. LANの伝送能力の計算
最初に、LANの伝送能力を計算します。LANの最大速度は100Mビット/秒ですが、伝送効率は50%ですので、実際に使用できる速度は次のように計算されます。
100Mビット/秒 × 0.5 = 50Mビット/秒つまり、LANの伝送能力は50Mビット/秒です。
4. クライアントの要求の計算
次に、クライアントが1分あたりに要求するデータ量をMビット/秒に換算します。クライアント1台の要求は600kバイトで、これをビット単位に変換します。
600kバイト × 8 (ビット換算) ÷ 1,000 (kバイト換算) ÷ 60 (分換算) = 0.08Mビット/秒したがって、1台のクライアントは、0.08Mビット/秒の速度でデータをダウンロードします。
5. 最大クライアント数の計算
次に、実際にサーバが対応できる最大のクライアント数を求めます。LANの伝送能力（50Mビット/秒）を、1台のクライアントが要求する速度（0.08Mビット/秒）で割ります。
50 ÷ 0.08 = 625したがって、最大で625台のクライアントが、ピーク時でも滞りなく業務を遂行できることがわかります。
6. 解答と確認
この計算により、正しい解答は「イ 625」となります。問題文の解説で示された方法が正確であり、クライアントの要求データ量を正しく換算することが重要です。
まとめ
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)平成20年度春期午前問20の問題では、単位換算や伝送効率を考慮して、最大クライアント数を計算する必要があります。伝送能力を正確に計算し、クライアントのデータ要求を適切に換算することで、問題の解答に至ります。このような問題を解く際には、与えられた情報を整理し、慎重に計算を進めることが大切です。
コメント