Davinci ResolveでHDR動画をYouTubeにアップロードした際にHDRが反映されない問題を解決するために、いくつかの重要な設定と手順を説明します。このガイドでは、YouTube向けの最適な出力設定とそのトラブルシューティングの方法について、具体例を交えて解説します。
Davinci ResolveのHDR設定の確認
まず、Davinci Resolveのプロジェクト設定でHDRを有効にする方法について確認しましょう。最初にチェックすべきは、カラーサイエンスとカラー処理モードです。具体的には、DaVinci YRGB Color Managedを選択し、HDR Davinci Wide Gamut Intermediateに設定します。これらの設定を正しく行っていることを確認してください。
また、出力カラースペースはRec.2100 ST2084を選び、これによってHDR対応の映像が作成されます。これらの設定を確認し、変更することで問題を解決する可能性があります。
デリバリーページでの書き出し設定
次に、Davinci Resolveのデリバリーページでの書き出し設定です。YouTubeにアップロードする際には、ファイル形式はMP4、コーデックはH.265、エンコーダーはNVIDIAを選ぶのが推奨されます。さらに、プロファイルをメイン10に設定し、ビデオの品質が維持されるようにします。
出力設定に関して、カラースペースタグをRec.2020に、ガンマタグをST2084に手動で変更することも、YouTubeがHDRとして認識するための重要なポイントです。この設定を行うことで、アップロード後にHDRが適用される場合があります。
YouTubeでHDR動画が反映されない理由
YouTubeでHDR動画が反映されない原因は、さまざまな要因があります。まず、YouTubeがHDRに対応していない場合がありますが、最近では大半のYouTubeアカウントがHDRコンテンツをサポートしています。
さらに、ファイル形式やコーデックが原因でHDRが正しく認識されないことがあります。例えば、HEVC(H.265)が最適ですが、AV1形式では正しく認識されないこともあります。このため、ファイル形式やコーデックの選択は非常に重要です。
実際に試した解決策の紹介
18本の動画をアップロードした結果、わずか2本だけがHDRとして認識されたケースがあるとのことですが、これは正しい設定を偶然行ったためです。実際には、正しいカラースペースタグやガンマタグの設定、およびH.265形式での書き出しが成功のポイントです。
また、YouTubeがアップロードした動画のHDR対応を正しく判別するために、書き出し後にビデオメタデータを確認することが重要です。動画がYouTubeにアップロードされた後に、HDRタグが自動的に付与されているかを確認することをお勧めします。
まとめ
Davinci ResolveでHDR動画をYouTubeにアップロードするためには、いくつかの設定ポイントを押さえることが重要です。まず、プロジェクト設定でカラーサイエンスを正しく設定し、デリバリーページでの書き出し設定を行うことで、HDR動画がYouTubeに正しく認識されるようになります。最適な設定を行うことで、HDRコンテンツをスムーズにアップロードできるようになるでしょう。


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