Baldr Master Chronicle(非再販版)に収録されているBaldr Sky DiveシリーズをWindows 11環境で動かそうとすると、互換性問題に直面するケースは少なくありません。VirtualBoxでWindows 7を構築する方法は一つの選択肢ですが、d3dx9_35.dllが見つからないエラーが発生し、起動できないという問題が報告されています。本記事では、このエラーが起きる理由と、VirtualBox特有の制限を踏まえた現実的な解決策を整理します。
d3dx9_35.dllエラーの正体
d3dx9_35.dllは、DirectX 9世代の補助ライブラリに含まれるファイルで、Windows標準には含まれていません。Baldr Skyのような古いPCゲームは、この世代のDirectXランタイムを前提に作られています。
Windows 7を新規インストールした直後の環境では、このDLLが存在しないため、DirectX End-User Runtimeを別途導入しない限り、ゲームは起動できません。
VirtualBox環境で起こる特有の問題
VirtualBoxでは、3Dアクセラレーションを有効にしても、ホストGPUのDirectX機能が完全にゲストOSへ提供されるわけではありません。特にDirectX 9世代のネイティブ動作は限定的です。
そのため、DirectXランタイム自体を正しくインストールできたとしても、実行時に描画機能が不足し、起動エラーやクラッシュが発生することがあります。これは設定ミスというより、仮想環境の仕様に近い問題です。
DirectX End-User Runtimeが導入できない理由
ゲストOSのInternet ExplorerでMicrosoftの公式ページが表示できないのは、Windows 7の標準IEがTLSや証明書の更新に対応できていないためです。
また、ホストOSのdxwebsetupを共有フォルダ経由で実行できない場合は、VirtualBoxの共有フォルダが「ネットワークドライブ」として認識され、実行権限が制限されていることが原因であるケースが多く見られます。
現実的な対処アプローチ
VirtualBox上での解決策としては、dxwebsetupではなく、DirectX End-User Runtimeのオフライン版(redistributable)をISOや仮想ディスク経由でゲストOSにコピーし、ローカルドライブ上で実行する方法があります。
ただし、これを行ってもBaldr Skyが正常に起動しない場合、VirtualBoxのDirectX 9対応限界に突き当たっている可能性が高く、設定変更では解決できません。
別の選択肢として検討すべき方法
実例として、VirtualBoxでは起動できなかったものの、実機のWindows 7環境や、VMware Workstation Playerで正常に動作したケースが報告されています。VMwareはDirectX 9世代の互換性が比較的高い傾向があります。
また、Windows 11上での起動に関しては、仮想化ではなく互換レイヤー(仮想GPUを使わない環境)や、別PCへのインストールを検討する方が成功率は高くなります。
まとめ:設定ではなく環境限界を見極める
d3dx9_35.dllエラーはDirectXランタイム不足が直接の原因ですが、VirtualBox上ではそれを解消しても動作しないケースがあります。これは使用環境の構成ミスではなく、仮想環境の仕様による制限である可能性が高いです。
Baldr SkyのようなDirectX 9前提のタイトルを安定して動かすには、VirtualBoxに固執せず、VMwareや実機の旧OS環境など、より相性の良い手段を選ぶことが、結果的に最短ルートとなる場合があります。


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